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音楽を楽しむのに技術なんて要るのだろうか。僕なりに答えを出すとするならば「要る」なのだが、それは音楽を楽しむということが比較に拠って立つということが前提になった場合の話である。では何故、人は比較をしなければ音楽を、絵画を、空を大地を楽しむことができないのだろうか。有名な誰か、誰もが知っているあの歌、そういうものに接すれば安心する。判断をすることを避けることができる… (レビュアー:大島栄二) |
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2位 |
Maika Loubté
『Universal Metro』 |
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日仏ハーフのアナログシンセを操る奇才・宅録女性シンガーソングライターMaika Loubté。このマイカ先生のキュートさが爆発しているミュージック・ビデオは新進気鋭のアーティストMitch Nakano監督が手掛けています。これ、東京と横浜で撮影したのだそうですが、なぜか日本に観えない世界観がとても面白いですね♪。フランス語だからとか英語だからとか、日本語だからとかっていう壁は作らず、とにかく広く… (レビュアー:本田みちよ) |
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手紙、きみ、ふたり、こころ…大きな言葉行き交い、なにより「きみを思う」-思う君が僕だった、というのは90年代、00年代のアフォリズムで、人称性をなくしていけばいいという磁場はあったが、結局、正山女史はトーンを落とし、記号としての「友達」を詠う。ビバップはジャズのダンス機能性を異化させたと言われる。チャーリー・パーカーが結んだ音像のなかに、“それ”を見出せる人はじゃあ、もっとアシッドに… (レビュアー:松浦 達) |
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5年が経過した今、当時のリアルと今のリアルは同じ重さで自分の気持ちの中に残っているのだろうか。体裁を取り繕うことはできる。哀しみの面持ちをして頭を垂れていれば追悼の表面は完成する。今年もまた追悼という言葉が画面上に並ぶのだろうか。並んでもリアルではないし、並ばなくてもまたリアルではないという気がする。あくまで、気がする程度の想像でしかないのだけれども。この曲は当時の本心を… (レビュアー:大島栄二) |
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5位 |
UP BEAT
『Kiss in The Moonlight』 |
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UP BEATは1980〜90年代当時どのような立ち位置として認識されていたのだろうか。ビジュアル系という言葉もまだ明確に確立されていたわけでもなく、だからXもBUCK-TICKもUP BEATもざっくりとした大きなカテゴリーの中の中にいるバンドとして見られていたのではないだろうか。それはバンドの顔であるボーカル広石のルックス、バブルが崩壊する前の日本全体的にゴージャスなファッションなどからそう見られたのも… (レビュアー:大島栄二) |
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ポップですな。キュートな女性ボーカルが歌い踊ってポップなメロディに乗って昨今の世情とも絡めた歌詞がさほど重くもなく流れていって、本当に間口の広いポップな曲だしビデオだしバンドだと思います。で、こういうのを見たらどこかのプロデューサー様がうまく集めて作り上げたのかなとかオッサンは邪推してしまいますが、ググっていくとそんな簡単な話でもなさそうで、その前のビデオはこんなに… (レビュアー:大島栄二) |
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歌っていったいなんだろうといつも思う。なんで人は歌うのか。なんで人は音楽を聴くのか。この人の新しいDanceという歌は画面でひたすらに踊る人が映し出される。英語による歌は、人は生まれた時は何も知らないといい、そしてダンスですべてを忘れようという。肉体を動かすとき、それに集中することは人間というより動物的ななにかなのだろうし、それによっていろいろなことを思考の中から追い出す効果が… (レビュアー:大島栄二) |
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なんかパワフルなんだな。見た目も衣装も完全に女性ボーカルなのに、歌声を聴いていると男性なのかと一瞬錯覚してしまう。いやホントすみませんすみません。ボーカルのEmikoさんすみません。表現にはいろいろあっていいし、このTHE SARAのパワフルな演奏と歌とメッセージにはとても元気づけられるし、でもなんか残る違和感。いやホントすみません。この歌を聴いているとX-JAPANのTOSHIの高音シャウトを… (レビュアー:大島栄二) |
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3歳9ヶ月になる息子がこの歌にはまっている。朝ドラの主題歌のこの歌、毎朝は観られないので土曜日にまとめて6話観るのだが、その間息子は家の中で遊んでいて、この歌のところになると急いでテレビのところにやって来る。熱心に聴いている。だからホントは歌のところ飛ばしたいのだけれど、それが出来ない。ときどき「もっと聴かせろ」というので歌だけ繰り返したりもする。最近はこの歌を頻繁に歌っている… (レビュアー:大島栄二) |
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ピアノロックってジャンルが登場してどのくらい経つんだろうか。ピアノが入っているバンドなんて昔からいたけれども、誰かが「ピアノロック」と打ち出すことによってジャンルは始まるもので、その言葉にはジャンル分け以上の意味など本当はない。しかしながら言葉が出来ることでそのバンドの性格は本質以上にジャンルの言葉に左右されるようになる。バンドにとっては見ず知らずの人に理解してもらうために… (レビュアー:大島栄二) |
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旧い世代にとっては傘の歌というと「傘がない」だろうか。そこでは雨が降ることをひとつのハードルとしてとらえ、それでも「君」に逢いにいかなくちゃと歌われる。世の中のどんな問題よりも大きな障害として雨が降っていることを問題視し、それでも俺は行くのだと歌われる。あれは何の歌だったのだろうか。単なるラブソングだったのだろうか。今になって聴き直して、わからなくなる… (レビュアー:大島栄二) |
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1位 ペイジ『ひとつのせかい』:仙台の比較的活動歴のあるバンド。その長い活動歴の割にはガツガツしたところも無く、アピールしようという姿勢も見えにくく、だから知られないまま。知られていないバンドには自分たちの音楽を心から信じきれていない場合がほとんどですけど、何をどうやっていいのかわからずに時だけが経過しているという人たちも稀にいます。例えて言うならばスマホを使いたいんだけれどもどうやって使っていいのかわからない中高年のような感じでしょうか。でも、音楽はいいんですね。アピール力と音楽の質は比例しないのですね。メロディがいいですね。グッときます。
2位 Maika Loubté『Universal Metro』:本田みちよさんが紹介する音楽はいつもオシャレです。Maika Loubtéもやっぱりオシャレ。どうしてこんなにオシャレでいられるんでしょうか。爪の垢を煎じて飲みたいです。ウソですw。爪の垢は飲みたくないけれど、オシャレに生きられたら世界の見え方も違ってくるんでしょうねえ。ああ、オシャレになりたい……。Maika Loubtéの音楽を聴けばなれるかなあ〜。
3位 正山陽子『旅立ちの歌』:松浦さん紹介の正山陽子は2度目の登場。そして安定の実力。独特の声質に独特の表現。多くのバンドが乱立してどれがどれかわからないという印象の昨今に、こういう個性を確立できているというのはもうそれだけで素晴らしいと思うのです。個性がはっきりしているということは、その個性を好きではない人を拒絶する作用も持ってしまうのですが、だからといって誰からも好かれようと思うと結果的に誰からも好かれないということになるので、やはりこうして個性的に表現するというのが一番なのだろうと思います。それをわかっていても、なかなかできないのですけど。
4位 ムシケ『アクチュアリティーのない夜に』:3月11日になるとなんか震災の話に触れたくなる。何故でしょうか。自分はそれを忘れてはいないんだというポーズのために。誰もが自分はいい人だと思いたいし演じたい、このムシケの歌は、そんなに良い人でもないということをさらけ出してて、好感持てました。
9位 AKB48『365日の紙飛行機』:主題歌に使われてたドラマ、終わっちゃいましたね。なかなか楽しいドラマでした。
3月はみなさんいかがでしたか出会いと別れの季節でもあり、暖かい春を待つ季節でもあります。僕はというと骨折した足を治療したりリハビリしたりで結構地味に大変でした。仕事の上でもいろいろあって忙しくしていました。みなさんのお仕事やプライベートもそこそこに幸せが訪れますように。
(大島栄二) |
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