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週の初めから、月の初めから、こんな曲を聴くとみんな仕事に行きたくなくなってしまうのではないかという心配はあるのだけれど、そんなダークで憂鬱なテーマをポップでファンクで飄々と表現し、かといって過度に現実逃避で無理矢理な明るさなどに行くのではなく、リアルな感情の吐露として聴かせてくれるのは、稲垣淳一の非凡で奇才であることの証だろう。実際にサラリーマン生活ン十年という40代男が… (レビュアー:大島栄二) |
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ミクスチャーシーンの先駆者として知られるSBKのリーダーだったShigeoJDが中心となり、実弟Raymond(Key, DJ)、M.I.T.(MPC, Electro-Dr)の3人からなるThe SAMOS。The SAMOSは私の主催する 世界に誇れる日本のミュージシャンを紹介するWEB音楽番組「MUSIC SHARE」でも大プッシュしているバンドです。サウンドが洗練されているのはもちろんですが、媚びすぎず突き放しすぎずの絶妙な… (レビュアー:本田みちよ) |
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3位 |
Noh Salleh
『Angin Kencang』 |
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ノ・サリは、マレーシアの著名なアーティストで、ロック・バンドHujanのフロントマンとしての活躍のみならず、プロデュース・ワーク、ライヴ・パフォーマンスまで確かな人気と評価を得ているが、ソロ・ワークは初作になる。洗練されたシティ・ポップの情緒は今まで以上に、聴く人を選ばない和らぎを保ち、透いた空気感には、約13年ぶりの新作も流石だったジェームス・テイラー、近年のスフィアン… (レビュアー:松浦 達) |
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4位 |
Young Juvenile Youth
『Animation』 |
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マットで憂いを帯びた歌声のYuki(ユウキ)、必要な音だけに研ぎ澄まされた蝋燭の蒼い炎のようなサウンドを操作するJemapur(ジェマパー)によるエレクトロニックミュージックデュオ Young Juvenile Youth(ヤング・ジュヴィナイル・ユース)。日本の良質なポップミュージックが、今、ここからどんどん生まれています。Young Juvenile Youthを検索すると、Yukiの家族や周辺の有名芸能人が先に話題に上りがちですが… (レビュアー:本田みちよ) |
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5位 |
Hocori
『God Vibration』 |
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Hocoriは、少し捻じれたサウンド・センスやパンクなアティチュードを保持しながら、07年のデビューから現在まで無比のポジションを築き、活動を続けているロック・バンド、MONOBRIGHTの桃野陽介とgolfのコンポーザーとしてエレクトロニック・ミュージックの多彩な面を模索し、同時に映像プロジェクトなど手掛ける関根卓史からなるデュオで、まだまだ展開は見えないが、この一曲からでも伝わってくる断片には… (レビュアー:松浦 達) |
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ありのままの喜びと放心が横たわっている。そう思う。それは今の世界を見るという目と神経と脳の働きを今の世界で養った人の、静かなポジティブの在り様だ。そう思う。鍵盤を弾きながら歌うこの人は1曲の始まりがあって終わりがあるという、「1曲」というスタイルを好まないのだろう。MCがあって、MCの続きの中にイントロがあり、イントロの間にもMCがあって、歌が始まる。もちろん始めと終わりというのは… (レビュアー:大島栄二) |
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コワい。いや、カッコいい。このシャウトの仕方が、本当にシャウトというか、吠えているというか、悪態をついているというか、かなり独特で耳からなかなか離れてくれそうもない。これだけ吠えまくりなのにしっかりと音楽になっていて、とても面白い。ロックバンドの人は楽譜なんて読めなくて当たり前とか、いやいや楽譜も読めなくて音楽が出来るかとか、もはやそんな論争など意味不明なくらいに… (レビュアー:大島栄二) |
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このnoidの『ヨルヲアルク』にはそんな寂しさとは違った何かを感じる。なんだろうこれ?どことなく、明るいのだ。歌詞に注目すると、なにか悲しいことがあって景色さえ歪んで見えるとかいって、寂しくないはずは無いだろうと思うのだが、多分、寂しいと悲しいの違いが出ているということなのかもしれない。そう勝手に解釈する。その違いを明確に違えて表現をすることの出来る優れた表現者たちなのか、それとも偶然なのか… (レビュアー:大島栄二) |
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中島みゆきのこの名曲は多くのシンガーがカバーしているが、本家の歌がサビでシャウトする分そこに注目が集まるようで、それとは対比するようにサビをさらりと歌う吉田拓郎のこのバージョンが個人的には好きだ。そのことによってAメロBメロの導入部分の歌詞が鮮明に浮かび上がるし、心にスーッと沁みてくる。もちろんそれは中島みゆきの作詞能力の高さ故なのだが、それを明確な絵に変えていく拓郎の表現力にも… (レビュアー:大島栄二) |
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10位 |
Lulu Gainsbourg
『Lady Luck』 |
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セルジュ・ゲンスブールという、いまだにある種のフランス的なスノビズムと知性、デカダンスを抱え込む一人のポップ・スターを父に持つ子息たるルル・ゲンスブールも、やはり時代は違えども、父を引き継ぐセンスにやや縛られていたところはあった。ゆえに、2011年の初作は、豪奢なトリビュート・アルバム的様相になったのは止むを得ないともいえたが、この二作目はオリジナル・アルバムとして「自我」が着実に… (レビュアー:松浦 達) |
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バンド名も曲名もぶっとび感があるのですけど、こういうのが本当の天然なのか狙いなのかは判断の難しいところ。で、これまで多くのアーチストと一緒に仕事をしてきた野生の勘から言わせてもらうなら、この人たちは狙いです。それは良いのか悪いのか。その判断も難しいところ。ホンモノの天然は、好きになるのも一緒に仕事をするのも命懸け。ほとんどの場合は2%の幸福感と98%の疲労感が残るのです… (レビュアー:大島栄二) |
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1位 稲垣淳一『中年男のつぶやき〜会社編〜』:「会社に行きたくないソング」として定着しつつあるこの曲、月曜日の午前中にアクセスが集中するという現象が毎週繰り返され、2位を圧倒的に引き離して6月の1位に輝きました。みんな会社に行きたくないのですね〜。
2位 The SAMOS『Monotony』:6月のほとんど最後に公開されたのに、公開の日にアクセスがガガーンと集まって第2位。実は公開してすぐに「タイトルが間違ってます」と連絡があって、慌てて修正。すると、YouTubeのタイトルが既に間違っていたそうです。ミクスチャーというと結構過激な音楽のバンドが多いのですけど、これはとてもポップで清々しい曲ですね。
(追記:このランキングを発表した後に、レビュアーの本田さんから「The SAMOSはミクスチャーバンドではなくエレクトロバンドですよ」と指摘を受けました。レビューの文面から勝手に「ミクスチャーなのか〜」と誤解しておりました。ミクスチャーにしてはポップだなあと感じた感性は間違ってなかったんだと安堵しますが、ジャンル表記の間違い、大変申し訳ありませんでした。:大島)
3位 Noh Salleh『Angin Kencang』:マレーシアのアーチストノ・サリのナンバーが3位に。ノ・サリ自身が反応してくれて、マレーシアをはじめ東南アジアからのアクセスが増えました。レビューの日本語が読めるのかと、ちょっとだけ申し訳ない気持ちになりましたが、例えば日本のバンドがフランスのサイトで取り上げられててフランス語のレビューが読めなかったとしても、ファンだったら嬉しかったりするはずなので、あちらのファンもきっと喜んでくれたことでしょう。
4位 Young Juvenile Youth『Animation』:映像がショッキングなビデオでした。どこまでがCGでどこまでが実写なのか、よくわかりません。顔を3Dスキャンしてコンピュータの中にマッピングして自在にエフェクトさせる的な作業なのだろうと、それはゲームなどでも使われる何かなのだろうとは思うのですが、技術的なことはよくわかりません。でもこれがインパクトの強い映像だというのはよくわかります。
6位 中村佳穂『BEAUTIFUL DAYS』:京都で活動する女性SSW、中村佳穂。レビューした後に知ったのですが、NHK Eテレの番組内で歌ってたりしてて、その歌をたまたま聴いてて、歌手名は知らずに「イイなあこれ」と思っていた、その人が中村佳穂だったのでした。その後彼女のおじさんがリツイートしたりしてくれて、そこからもアクセスを集めてきました。今後が要注目な才能だと思います。
7位 ケリーマフ『イカサマ』:昨年の7月にレビューが公開され、以来毎月このアクセスランキングにランクインし続けているケリーマフ。先月10位になった時にはもうこれで終わりかなと思ったけれども、見事に7位にランクインし、12ヶ月連続ランクインの快挙を達成。スゴいです。そんなアーチストはいないし、だからmusipl.com始まってからのトータルアクセス数でも2位をぶっちぎりのダントツ1位だったりします。地味なことですが、こういうことを着実にやっていく、本人とファンたちの地力が、彼らの未来を切り拓く原動力になっていくだろうと思います。
10位 Lulu Gainsbourg『Lady Luck』:6月半ばに突如Lulu本人が反応し、それに伴ってヨーロッパのファンたちと思われるアクセスがどんと伸びました。嬉しいことです。
梅雨の時期、ちょっと鬱陶しかったですね。これを書いている今も京都は雨が降っています。でももうすぐ梅雨も開け、強い陽射しの夏がやってくることでしょう。それはそれで大変ではありますけど、夏ならではの楽しさもきっと待ってくれていると思います。京都の7月は祇園祭です。みなさんの地域ではどんな楽しみがありますか?
(大島栄二) |
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