序文:疲弊した言語を蘇生すべく(文=松浦達)
【松浦達が選ぶ5曲】
ぐしゃ人間『死ね/死んじゃおっかな・・・』
戸川純イズムといいますか、こういった衝動性に動かされるアクトが出てきてこそ、実相が見えると思います。その意味では、ヴィレッジ・ヴァンガードの品揃えの中でふと闇的な何かに落ちるというのはもうデフォルトではないか、という気が致します。(松浦達)
carpool『メン募』
HPで新曲も公表されていますが、今の時代でロック・バンドをやることを戒めている方々と思います。IDLEWILDが好きだなんて言も含めて、これからに向けて期待が出来ます。(松浦達)
fugacity『手の中』
心地いいリズムに、検体的なムード。それでいて、昨今のシティーポップスとは一線を画す、巡りまわる中で浮かびあがる刹那。その刹那はしかし、誰かのふとした生活を思わせます。(松浦達)
pertorika『五月雨の頃』
メロディーと、犬童一心監督言うところの画面に一人ではなく、二人が映っているだけで満更ではないという文脈の最大効率とその後の喪失的な何かも内包した曲で、感傷性と忘却性、残酷な人間の性(さが)を示したような内容になっていると感じます。(松浦達)
yojikとwanda『閉鎖されてた』
こういうのは自分では絶対、アンテナが行き届かないという意味で。でも、聴いていると、癖になる感覚はあるのですよね。(松浦達)
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