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1位 |
POP-OFFICE
『End Of The Summer』 |
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スーパーカーが90年代後半に颯爽と顕れた印象を彷彿とさせるシューゲイザーと歌謡性を折衷しながら、少しずつ過ぎゆく青い想いと若さゆえの無為、倦怠感を刻印したような言葉を乗せて、音空間を游泳する―そんな、ささやかな感傷さえこのMVを観ていると、よぎりもする。そして、全体を包み、暈かす北野武の映画の一部に見受けられるような独特の“ブルー”は切ない。このフィードバック・ノイズが止まない間は… (レビュアー:松浦 達) |
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2位 |
Especia
『ミッドナイトConfusion』 |
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レコード化されている音楽は、そこに収められている曲の良し悪しでしか判断しない、という楽曲至上主義者にとっては、曲さえよければアイドルだろうが、メタルだろうが、ソフトロックであろうが、ジャンルはまったく関係ないものですが、今最も注目すべき楽曲をリリースし続けているのが、この大阪・堀江系ガールズグループ「Especia」。繰り広げられるチャーミングなポップスの実験は、クラクラするほど悩ましくて… (レビュアー:松尾宗能) |
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3位 |
Cuushe
『I Dreamt About Silence』 |
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京都からは竹村延和、高木正勝、レイ・ハラカミなど優れた現代音楽家を生んできたが、この京都出身、ベルリン在住のCuusheも今、世界的に注目を集めている気鋭の女性アーティストであり、このMVで見受けられるのはあくまで一端だが、センシティヴなまでの音楽への拘りと同時に、自由な発想を兼ね揃えている。ポスト・クラシカルなど小難しくカテゴライズする必要なく、“リラクシング・ミュージック“としても… (レビュアー:松浦 達) |
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哀しげなピアノから入る曲が、その哀しげなトーンを崩すことなく続いていく。ささやくような歌声もけっして温度を上げることなく続いていく。その静かで低くて哀しげな曲が、なぜかとても強い印象をぶつけてくる。サビの「続け続け」という言葉だけが印象に残るのは、きっとこのミュージシャンの意思の続けていこうという強さなのでしょう。今はどのミュージシャンも道に迷っていると思うし、そんな中で信じることを… (レビュアー:大島栄二) |
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5位 |
No Lie-Sense
『イート・チョコレート・イート』 |
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鈴木慶一とKERAという大御所2人による新人バンド、No Lie-Senseによる新譜。これを「あまり知られていない音楽」と呼んでいいのかどうかは意見の分かれるところでしょうが、でもまあきっとほとんどの人には知られてない(わははははっ!)。そんなわけでご紹介。本人たちは「脱力系」とか「意味ないんです」などと言っているみたいですが、結構力入ってると思います。このビデオはまるで映画を見ているようで… (レビュアー:大島栄二) |
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02年から続く京都のボロフェスタの主催者のひとりにして、その透き通った歌声でその場の空気感を静かに緩やかに変えてしまう、そんな透明性と存在を持ったアーティスト。この「サイダー」のMVでも、何気なくも美しい緑に陽光がやわらかくレンズ越しに混ざり合った公園で、日常で募る想いの儚さの縁を確かめるように歌う。それだけだが、いや、それだけで、とても美しい。ルー・リードの「Perfect Day」という… (レビュアー:松浦 達) |
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ゆるーい感じの音楽にのって、オッサンの風貌をしたオッサンがこちらに歩いてきながら歌います。これでスターになれるのだろうか?そんな疑問などおかまいなしに歌います。後ろから怪しげな女性2人が踊りながらついてきます。同じファッションです。ファッションというかユニフォームです。でも僕こういうのいいと思うんですよ、音楽さえ良ければ。どうしてもルックス重視の人はジャニーズとかビジュアル系を追って… (レビュアー:大島栄二) |
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2011年に惜しくも解散したが、毛皮のマリーズにおける艶やかなグラム・ロックから歌謡的センス、または“ティン・パン・アレー”とアルバム名に称するなどのコンセプチュアルさと、突飛さの併存の鮮やかさはいまだに記憶に残っている人も多いかもしれない。そして、ボーカルを担当していた志磨遼平がメインとなり、結成されたこのドレスコーズは当初はマリーズのイメージがまだ付き纏いながらも、「Trash」辺りのガレージ… (レビュアー:松浦 達) |
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9位 |
Lillies and Remains
『I Survive』 |
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バウハウスの曲名と文学的な響きの良さから取ったバンド名、ゴシックなエクリチュールをベースに京都から07年にあらわれた彼らはポスト・パンク、ニューウェーヴ直系のサウンドと上品な頽廃と反語的な希望的な何かを求め、メンバーの変遷と艱難な時期を幾度も経てきた。それは都度の曲群やMVでも刻印されていたが、ただ、現在進行形の彼らはこのMVに見受けられるように、70年代のNYアンダーグラウンド・シーンへの… (レビュアー:松浦 達) |
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ポップスの軽やかさを体現できるバンドってあまり多くないです。表現に向かうときの作家性なるものが、心情の吐露にまみれてしまうのは、「私小説」が尊ばれる世にあっては当然の成り行きかもしれませんが、そのような表現に息苦しさを感じる音楽ファンも少なからず存在します。
そこでこのエレキベースの登場です。彼らはその音楽性からステージのパフォーマンス、DIYに根ざした活動全てが軽やかで、ポップでロック… (レビュアー:松尾宗能) |
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次点 |
SAPPY
『Swimming Night』 |
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ポップですね。この曲はとびきりポップなナンバーですが、他にはけっこうマニアックなアプローチの曲も多数あって、単純な明るさ全開のみのバンドとは一味違う奥の深さを持った人たちですね。エレクトロやUKインディーまで幅広いバックグラウンドを持っているからこそ、単純なポップソングとは違った何かを打ち出せるのでしょう。まあそんなめんどくさいことなんて全部忘れてボーカルさっぴの爽やかな歌声を楽しむだけで… (レビュアー:大島栄二) |
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