【スキッツォイドマン】
普通のことを普通にやっているのではなかなか注目もされないし、だからバンドとしてコンセプトを持って、キャラクターに徹することで目立ち、目立つことで肝心の音楽を聴いてもらえるようにするというのを勝手にKISS戦法、聖飢魔Ⅱ戦法と呼んでいるのですが、このスキッツォイドマンもそういう戦法をとっているのかと最初は思いました。でも、何か違うのですね。KISSや聖飢魔Ⅱは「地獄からの使者」「悪魔」というキャラクターを作り上げ、ただ演奏するだけの人もそのキャラクターを強いられていたけど、スキッツォイドマンはそんなことなくて、ベースのキャプテンKTだけがメイクキャラ。ボーカルのワンダー久道も一応「悪魔貴族」という設定になってるけれども見た目のインパクトはそんなに無いし、歌ってる内容もそこまで徹底した感じではありません。フレンチポップ的な雰囲気もあったりしますし。そのアバウトな設定でありつつもバンドとしてのインパクトはちゃんと打ち出せているというのが、彼らがバカ売れして現代の新たな戦略「スキッツォイドマン戦法」として確立すればいいなと思います。下の埋め込み動画のMCもとっても面白いし、ライブに行くとすごく楽しいに違いないでしょう。
スキッツォイドマン【天王寺Fireloop LIVE】
【モルグモルマルモ】
京都のおもしろロックバンド、いやおもしろロックバンドという表現が多少失礼かもしれませんが、こういうひねくれ方が京都っぽくもあり、秀逸だなあと思うのです。彼らのレビューはmusiplでは8番目に紹介したわけですが、musipl.comを始めようと思ったきっかけとなったバンドのひとつです。彼らがいなければこんな面倒なことやらずに済んだかもですが、いてくれたからこそ面倒だけど楽しい毎日が送れているのも事実で、とても感謝しています。感謝するしないに関係なく、とてもポップで面白いハイクオリティなバンドなんですけどね。下の動画の曲が収録されているアルバムのリリースからもうすぐ2年、ライブは今もガンガンやっているので、次の全国リリースも待ち遠しいところですし、それ以前にもっともっと知られていい存在のはずです。
モルグモルマルモ『ビートルジュース』
【島津田四郎】
2011年に知り合いのライブを見に行った時に偶然対バンとして出てた島津田四郎。その自由奔放すぎる表現があまりの衝撃で、思わず物販のCDを買い求めました。そうするとそのあまりの奔放な歌であり表現が実はCDのそのまんまだったということにまた驚き、本当に一粒で二度も三度もオイシイ人です。その島津田四郎、僕が買い求めた2009年のCDから実に5年ぶりとなるCDを昨年暮れにリリース。今回紹介している新作YouTubeビデオはなんだか洗練されちゃって、どうなんだろうとちょっと思います。楽曲的にも以前よりかなりポップに仕上がってて、どうなんだろうとちょっと思います。でもそれ以前には怪しげなライブ映像しか無かったことを考えると、こういうビデオがちゃんとあるということはアーチスト活動に取ってプラスのはずですし、実際にライブハウスに行けば、以前と変わらない、普通とはちょっと違う方向へのポップさを見ることがきっと出来るはずなので、このビデオみて「普通じゃん」と思った人は、是非ともライブを見に行くことをお勧めいたしますよ。
島津田四郎『恥』
→さらに、【ガリザベン】【最終少女ひかさ】【絶望ルーシー】