The Strokes『Threat of Joy』
プルモライト『ほころび』
コシュニエ
『ペリカン号でどこまでも』
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なんだろうこのカラフルさ、このキュートさ。コシュニエが2013年に公開しているMVではポストロック的なアンダーグラウンドな曲を聴かせてくれる。個性的な顔立ちのボーカル中村未来の個性を普通に表現に向かわせるとそうなるよなという印象のサウンドで、ポストロックは確かに近年市場を形成しているものの、そこで浮上するには客観的にみて普通すぎていて、インパクトに欠けていた。だがそういう音楽性にするにはある種の必然というか、深く考えなければ当然そうなるよなと思えるような自然のベクトルがあって、その通りに表現をしていた彼ら彼女らに特段の欠陥があったとはいえない。だが、このMVはなんだ。サウンドはなんだ。カラフルでキュートで、ポップ。コシュニエのこれまでを知っていようと知っていなかろうと、インパクトがすごくて目を留めてしまう。何故そうなるのか。何故そう向かうのか。その指向が普通とはかけ離れ、うん、なんかいいと思うし、そういう自由さがポップの根底にあるんだなあきっとと思えて嬉しくなる。多くのバンドが見目麗しいモデルさんをビデオに起用している姑息さなどあざ笑うかのような中村未来のキュートさ。ステキすぎる。もちろんここに至るにはいろいろな葛藤や試行錯誤があったのだろう。その過程を想像するのもロックの楽しみだ。ポップなのかロックなのか、そんなカテゴライズはともかく、この開き直りフルスロットルという印象の曲がとても好きだ。何度もこの曲を聴きながら、曲エンディング部分の「宇宙船はたった今 土星に着いたよ」というフレーズの後に「着いた着いたー!」という石川浩司(たま)の叫びを勝手に脳内ミックスして聴くのも楽しいと思う。
(※2018.1.31時点で動画が削除されているのを確認しました。レビュー文面のみ残しておきます)
(2016.7.21)
(レビュアー:大島栄二)
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