2007年頃、エレクトロ御三家という、Justice、Simian Mobile Disco、そして今回紹介するDigitalismを何故かひとくくりにまとめるカテゴリがあった。どれも曲調やスタイルは似てなかったものの、ロックと融合したテクノの裾野がますます広がっていった時期だったのではないか。「御三家」という時代遅れのネーミングはともかく、当時、まんまと乗せられたわたしは、この3組のライブにも積極的に出かけるほどのめりこんでいた。寡作な彼らだが、この度、5年ぶりに3枚目のアルバムが発売された。まだやってたんだ、という驚きは強いものの、うれしいことに間違いない。今、彼らがどんな音が鳴らすのか、純粋に楽しみだ。この曲も、のっけから畳み掛けるようなテンションの高さとアンセム感のある歌物で、彼ららしい仕上がりだ。そして夏にはサマソニにやって来る。「御三家」時代から約十年、EDM全盛を経て、彼らがどのようなライブをするのか、それもまた夏の楽しみとして待ち遠しい。