子供の頃はサンタがプレゼントを持ってくると本当に信じてて、ある頃からそんなのは作り話だと思うようになり、知らないうちに街はイルミネーションで飾られるようになって、その光はオレンジから青ヘと変わってしまって、クリスマスって一体なんだろうなと思う。子供を持つようになり、会話が成立するようになってから初めてのクリスマス。僕は子供になにかおもちゃをあげたいと思って躍起になるが、じゃあ子供はというとまだそんなにクリスマスの意味をちゃんとは把握してなくて、なんかケーキを食べられるんだねということくらいは理解している様子。どのタイミングでプレゼントを渡すのが良いのか、寝る時に「一緒に寝よう」と言われたら枕元に置けるのか本当になどといろいろ考えたけれど、ケーキを食べて嬉しくなったかなかなか寝ようとしない息子に「早く寝ないとサンタが来ても帰っちゃうよ、そしたらプレゼントもらえないよ」と言ったら、それは嫌らしく頑張って寝てた。朝起きたら靴下の中に新幹線のおもちゃ。それを見た息子、なぜおもちゃをもらえるのか本当のところはよくわかってない様子だけれど、新幹線のおもちゃが手に入ったことにはとても満足している様子。この経験を経て、来年はどういう気持ちでクリスマスを迎えるのだろうか彼は。そして僕は。宗教の儀式であるとか、そんなのは嘘だとか、クリスマス産業の罠だとか、いろいろな意見があるのも知っているけれども、でも自分と近しい誰かが幸せな気分になれるのであれば、それがクリスマスでも節分でもいいし、幸せにしてくれる産業ならその効用の方を肯定する方がいい。このビデオでThe Piano Guysの4人は、常識人の常識を覆すような方法で演奏をしてくれていて、それは一種奇跡のようなパフォーマンスアートだと感じる。PVだからどうせつなげてるんだろう、実際の音はどうなんだとか、無粋なことを言ってはいけないんだよ。それも含めて、信じるものだけがハッピーになれるんだから。それがクリスマスなんだし、それが音楽なんだから。