KISS『Detroit Rock City』
Hiplin『LittleBaby』
天才バンド
『君が誰かの彼女になりくさっても』
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奇妙礼太郎という人は一部に熱狂的なファンを持つミュージシャンである。その彼がやっているバンドがこの天才バンド。何が天才なんだというツッコミはさておき、聴いていてやはり引き込まれる歌がそこにはある。こういう存在はいつの時代にもいて、誰もがそれになりたいと思って、何がどう違うんだろうと思うのだけれども、何かがやはり違っていて、どこをどう足掻いてもそれになることは出来ずに終わる。やはり違っているのならそれが何なのかを説明出来るだろうと思うのだけれども、言葉にして違いを示すことはやはり不可能で、なんだろうこれ、何が違うのだろうというのは永遠に回答不能な問いとしてミュージシャンの間にもやもやと浮かんでいる。彼のような存在が20年前に登場していたならばたちどころにスターになっていたのだろうが、なかなかそうもいかないというのが現在の音楽市場のもどかしいところで、すべての若者が知っているというところまでは行ってはいない。すべての若者が知る必要があるのかというと無いのだけれど、知られないよりは知られた方がきっといいのだし、だから何万回もの再生をされているビデオであっても、こうして紹介してみたりする。このスタジオライブはレビュー時点で22600回あまりだが、
PV
の方は42万回もの再生がされている。音もクリアだし映像も映画的でいいのだが、個人的には熱唱ぶりが手にとるように伝わってくるこのライブテイクが好き。他にもソロや別ユニットで同じ曲を歌ってはいるのだが、このライブテイクが個人的にはやっぱり好きだ。
(2015.3.9)
(レビュアー:大島栄二)
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