ignophone『夜を越えて』
中田裕二『ひかりのまち』
paionia
『素直』
ツイート
カッコつけたくて、こだわってみて、褒められたくて、その結果でひとりで、本当の自分などはどこにあるのか、心の殻の奥底にまだ存在しているのか。そんなことを問うているこの曲は重たいギターのリフとともにズシリと響く。生きるのが難しい時代に生きるということは、理想と現実の狭間に立つ自分をどういう形で認識し、肯定するのかという闘いなのだと再認識させられる。カッコつけるということが、夜の繁華街に光るネオンのようなものなのか、それとも誰もいない草原で見られることもなく咲いている名もなき花のようなものなのか。それは誰かに規定されるようなものではなく、1人1人の哲学によって決まるものだろう。彼らpaioniaは「魂の価値を問い、ただひたすらに正しく生きようとする」結果、2014年11月のライブをもってライブ活動を休止するという。それがカッコよくなりたいが故なのか、素直な自分をさらけ出す故なのか。その答えは彼ら以外の誰にもわからない。
(2014.10.16)
(レビュアー:大島栄二)
このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てに
メール
をいただければ、修正及び削除など対応いたします。