ひめキュンフルーツ缶『パラダイム』
paionia『素直』
ignophone
『夜を越えて』
ツイート
どうってことは特に無いバンドマンのライブ風景。いまやレコードショップの数よりも多いのではないかと思われる全国のライブハウスで夜毎繰り返されているひとコマに過ぎなくて、多くのバンドマンが自分を売り込もうと懸命に作るプロモーションビデオのクオリティとは一線を画し、特にどうということも無いことはその通りなのだが、でも、汗と何かの液が感じられて、なんか好き。歌もポップとロックの中間点に位置する感じで、よくある斜に構えた自分の主張を声高に訴えるような類いのものではなくて、スーッと耳から脳に伝わってくる。こういう毒にもならなくてメッセージ性も普遍的というような歌を歌うバンドが響くことはそんなにはなく、そういう意味でとても貴重だし、実はとてつもない実力を持っているんじゃないかと深読みしてしまったりする。いや、きっとそれは深読みし過ぎなのだろうけれども。でもこんな「し過ぎ」なんて言ってしまうようなオッサンの無難な解釈などスッ飛ばすくらいの活躍を、してもらいたいなあとも心のどこかでちょっと思ったりしてしまう。それが、ほとんどすべての普通のバンドマンの希望につながるのだから。
(2014.10.15)
(レビュアー:大島栄二)
このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てに
メール
をいただければ、修正及び削除など対応いたします。