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THE BUNNIES
『Darkness』
　カッコいい。たたずまいがとてもカッコいい。若いミュージシャンが自分たちの夢を叶えるために頑張るという架空のサクセスストーリーに向かって努力する姿はそれなりに美しいけれど、それとはまた違った形で、ただ変わらないというたたずまいを獲得するというのもひとつのサクセスストーリーとして存在していいと強く実感する。NHKでバトルをするオヤジバンドとは一味違ったTHE BUNNIESの活動は彼女たちのHPバイオグラフィでも確認できるが、1996年の結成以来「育児のため活動休止」「育児のため脱退」というのが何度も登場してて、まさに生き様を背負ったバンド活動なんだなあと、ちょっと尊敬してしまう。昨年発表された3rdアルバムが11年ぶりということもあり、それはメンバーたちのリアルな生活とどう折り合いをつけていくのかという課題と無縁ではないだろう。こういうカッコいいお母さんのことを、育児されたお子さんたちはどのように見ているのだろうか。カッコいい自慢のお母さんだと感じてくれていればなと思うし、そういうのが当たり前になってくることで、文化の層はどんどん厚くなっていくんだという気がする。
(2014.7.1) (レビュアー：大島栄二)
 

   
         
 


 
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