オトノエ『素晴らしいせかい』
Fakear『La Lune Rousse』
Lighter190E
『パンドラ』
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ひとつの声にひとつのピラミッドが存在し、市場の勝ち組とそれ以外という構図はおそらく音楽マーケットでもあるのだと思う。REBECCAのNOKKOからJAMのYUKIに移り、JAMの解散以降それをシャカラビのUKIが勝ち組の座につくのかと思っていたのになかなかそうはならず、極めて特徴的な声質の女性ボーカル市場は以来混沌となった。誰も勝ち組の座を射止めることができずに今日まで来ているのは、JAM解散後もYUKIがソロとして精力的に活動しまくったことが大きな原因だけれども、この声質のボーカルを持ったバンドがあまりにロックロックしすぎてマーケットを自ら狭めてきたことも大きかったんだと思う。このLighter190Eもそういう声質女性ボーカルロックの系譜に否が応でも入ってしまうのだろうが、普通に聴いて十分にカッコ良く、聴いていて心地良い。いや、癒されるとかではなくてガツンときてゾクゾクするという意味で。音楽シーンは当然変化し続け、シーンだけでなくマーケット構造も変化する中、バンドはバンドとして信じる音楽を続けていって欲しい。流されることなく、そしてセールスなんかにめげることなく。
(2014.6.25)
(レビュアー:大島栄二)
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