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2013年8月、インディーズレーベルの一社長が、何のアテもなく、思いつきで始めたかに見えたMusic Plus(略称musipl)。しかし「あまり知られていない音楽に光を当てる」というコンセプトと「動画+レビュー」というスタイルが新鮮だったためか、予想以上に注目を集め、じわじわとファンを増やしている。“耳利き”レビュアーたちによるレビューも白熱し、2013年末には100レビューを突破。
そこで今シリーズでは、開始当時からmusiplを支えてきた編集スタッフのM子が、編集長である大島栄二を社内直撃インタビュー。何のためにmusipl.comを始めたのか、何かビジョンはあるのか、レビュアーたちは何者なのか?……などなど、たまりにたまった疑問をぶつけていく。 |
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僕が知ってる良い音楽を、みんなに紹介したい
MusicPlus編集部M子(以下「M子」):実は私、musiplに関しては、最初は大島さんの個人サイトをちょっと手伝ってる感覚だったんですよ。でも気づいたらレビュアーも増えて、なかなかおもしろいサイトになってきていますよねー。
大島(以下「大」):そうそう。最初はレビュー100本を目指してたのに、昨年末に突破して、もう150レビューも見えてきたよね。プレビュー数も着実に増えてるし。これからますますおもしろくなるよ! レビュー以外の新企画も水面下で進行中だし……。
M子:そうなんですか!? どんな企画? って、教えてくださいよ! スタッフなんだから!
大:(慌てて)ごめんごめん、その話はここではまだ言えないから、また後で……。ほかのこともいろいろ説明不足で、申し訳ないです。
M子:いやまあ、私も普段はレーベルの仕事で忙しくて、大島さんに話を聞く時間がないので。そこで今日は、日頃musiplについて気になっていることを、一気にお聞きしたいと思います!
大:わかりました! 何でも聞いてください。
M子:ではさっそく質問を。まずは、musiplを始めた理由を教えてください。
大:ご存知の通り、僕は20年以上レーベルをやってきて、膨大な数のアマチュアバンドのデモテープを聴いてきました。デモ以外に、スカウトのために自らYou tubeなどにアップされているPVを視聴することも多々ある。そうした活動の中で、良い音楽との出会いはたくさんあったけど、条件やタイミングが合わずに契約リリースまでいかないこともよくあります。
CDリリースできないと、良いと思った音楽も結局は世には出ず、埋もれたままになってしまう。才能を発見できる立場にいながら、それをまた埋もれさせるのは、音楽業界にとって大きな損失ではないか? 埋もれている音楽を、何らかの形で人々に紹介したい……。そんな想いが募りに募って、「そうだ、新しい音楽サイトを作ろう」と思いついたわけです。
M子:けっこうピュアな想いから始まったんですね! ひとつ疑問なんですが、発見した曲たちを、たとえば、キラキラレコードのサイトで大島さんが書いてるブログで紹介するわけにはいかなかったんですか?
大:あのブログは、あくまでレーベルの人として書いているものだから、自社アーチストでなければ「これいいよ」と紹介するのも立場的に微妙でしょう。
M子:あ、そうですね。たしかに。
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大島栄二:Music Plusレビュアー兼編集長。創業24年目のインディーズレーベル「キラキラレコード」プロデューサー。 |
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M子:Music Plus編集スタッフ。キラキラレコード制作担当(ディレクター見習い)。大島のレーベルのスタッフとして働いていたところ、musiplの編集にも動員される。 |
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→YouTubeはリスナーに届かない“埋もれた名曲”の宝庫
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