サマーソニックとは何か? と問われれば、ジョンスペである、ジョンスペのためのフェスだ、とわたしは断言する。これは第一回のヘッドライナーが誰なのか、サマソニの原点は何なのか、ということに尽きる話であり、大げさに言えば、サマソニとはジョンスペをめぐるフェスなのだ、と超偏見を持って言わせていただきたい。初回以降も何度となく出演してきているが、今年もジョンスペはやって来る(東京15日ソニックステージ)。これを見ずに済ますことができようか。初日のメインとなるのは、当然、The Jon Spencer Blues Explosion(JSBX)である。
ジョンスペ以外で15日に見たいのは、やはりヘッドライナーのThe Chemical Brothers。ケミカルと言えば、フジロックのイメージが強いが(何しろ、フジのライブの模様を収めた映像がリリースされているほどで、わたしは今この原稿を書きながら、それを観返している)、サマソニで、しかもスタジアムで、どのような体験ができるのか、楽しみでならない。これは単純な比較うんぬんではなく、また新たなケミカルのライブの魅力を知る機会になるのではないだろうか。映像や演出も含めて、期待大だ。期待しすぎて、それはもう、ちびりそうだ。
The Chemical Brothers「Star Guitar」
<マニックスの再現ライブ>
ケミカルとのタイムテーブル被りがなければ、是非見たいのが、Manic Street Preachers。わたしはマニックスのアルバムの中で「The Holy Bible」が一番好きなのだが(同意してくださる方も多いだろう)、その再現ライブがソニックステージのトリで見られる。その上、「The Holy Bible」以外の名曲も披露してくれるはず。なんという贅沢さ。被りに悩むことこそフェスの醍醐味、と言えるかもしれないが、これはあまりにも酷である。辛すぎる。わたしは当日ぎりぎりまで悩むだろう。もしも見ることができたら、感涙にむせびつつも、やっぱり、ちびっちゃうだろう。いや、もんもんと悩んでいる時点から、ちびってしまうかもしれない。