そして、2013年の8月に筆者も訪れたのだが、HMV GET BACK SESSIONという企画で、1997年のオリジナル・アルバム『ROMANCE』の再現ライヴを大阪で終えて、楽屋で少し話をした片寄明人は「辛かった。」との言を述べ、思えば、GREAT3とは打ちひしがれたものの感情を繊細に取り上げ、歴史上の多くの音楽語彙を用い、表象してきたアヴァンギャルドなバンドでもあったことを再確認した。『ROMANCE』は作品としての素晴らしさとは別にドロドロとしたサイケデリアが色濃い“危うさ”が魅力的なもので、こんな曲が入っていた。