昔の話になってしまうが、Windows出現よりも以前に「ex:el」という言葉を初めて知ったのは、彼らのアルバムタイトルからだった。偏った音楽の聴き方をしていた私にとって、マンチェスターと言えばまずは彼らであり、ハウスというジャンル全般についても(アシッドハウスのみならず)彼らから知った。「ex:el」は彼らの作品の中でも圧倒的に好きだった。その後、音楽の趣味が微妙に変化していきながら、ずっと愛し続けるアーティストもいる中、私は808 stateの存在を徐々に忘れていった。リリース間隔もずいぶん空いて、今度の新作はなんとスタジオアルバムとしては17年ぶり、とのことだ。この曲は先行シングルとして発表されたのだが、タイトルから期待して聴いてみると、まさかの車掌アナウンスが延々と続く。どういう感覚でこれを良しとしたのかわからないが、電車に揺られているような気分で(Kraftwerkの「Trans Europe Express」同様)段々と病みつきになってくる。この心地よさ、リピート確定!