THE CHARM PARK『そら』
Cloud Nothings『Modern Act』
毛玉
『しあわせの魔法』
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こういうイージーリスニングみたいなテイストのサウンドに怪しげな歌を忍ばせてしまうというのは、一体どういう心境というか、狙いなんでしょうね。いろいろな音源を聴いてみるとどれもやはり怪しげな影。でも実験的というか忍ばせ系の意図が先行して、そんなに忍んでないじゃんという感じのある意味意欲的な怪しげ感が多いような気がする、特に昔のヤツ。でもこの曲は怪しげであろうとする想いがちょっと引っ込んで落ち着いて音作りをしているようにも感じられて、ああ、成熟したなと(オマエ何様なんだよその上から目線は的に)思います。何かをほのめかす程度の提示の方が、実際には効果的なのかもしれません。このキュートなCGアニメも不気味さを一掃してて、流して見聞きしている分にはサラリと流していける感じです。こういうバンドの音楽をアルバムやライブで連続して聴くというのはどういう体験なんだろうかと考えてみても、なかなか答えは出てきません。ひとつひとつの言葉を噛みしめるのか、それともサウンドに身を委ねてあんまり考えずに感じるだけなのか。そのどちらでもあり、どちらでもないような。しかし当たり障りのない軽やかで爽やかな言葉を選ぶことも出来るのにそうはせず、言葉に似合った重くて流せないサウンドを選ぶことも出来るのにそうもせず。そこにはやはり意図があるのでしょうし、そういう「本当は何を表現したいんだろうこの人たちは」ということを想像、いや妄想しながら聴くのが、一番正解に近いんじゃないかなんて思います。
(2017.1.3)
(レビュアー:大島栄二)
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