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カフカ
『ニンゲンフシン』

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 この動画のコメント欄に「なんで最近のバンドのMVはどれも可愛い女の子が出てくるんだ」と書いてあって面白かった。たしかに最近はバンドメンバーよりもモデルのような女の子を前面に押し出したビデオが多くて、彼らは本当に存在しているんだろうかと首を傾げたくなることもしばしばなのだが、じゃあこの手法がどうなのかというと、やはりひとつの正攻法だと僕は思う。ロックバンドの曲がアニメの主題歌になったりすることはあって、その場合のジャケットはバンドの写真ではなくアニメのキャラクターがドドーンとなる。バンドの元々のファンは「オレはアニメのCDが欲しいんじゃないんだぞ、バンドの曲が聴きたいだけなんだ」と誰に向けてるのかわからない言い訳をしながらレジにCDを持っていったりする。そういう元からのファンに忠義を尽くしてアニメの主題歌を断るというのはまったく無意味で、そのアニメがヒットすれば元々のファンの数の数倍というファンをつかむチャンスになったりする。ミュージシャンは自分たちの作った曲が聴かれてナンボなのであって、そのためにはあらゆる努力をすべきなのだと思う。可愛い女の子が出るMVによって音楽を聴いてもらう機会が増えるのであれば、どんどん貪欲にそういう手法を使ったって誰が責められようか。もっとも、アニメの主題歌がバカ売れして、そのバンドの唯一のヒットソングになってしまったら、バンドを続けている限りずっとその歌だけを要求されるようになってしまう。それはそのバンドがアニメソングのチャンスを活かして飛躍し、さらに大きなヒットソングを生む力が無かっただけの話に過ぎず、アニメのせいではまったくない。さて、このカフカというバンドの曲はどうなのだろうか。可愛い女の子をMVに起用することでファン層を増やすことができたのだろうか。実力十分なバンドサウンドがそれだけでは足りないのは現実で、その現実の中で音楽ファンに浸透するため、なりふり構わずチャレンジしていくバンドの成功を祈りたい。
(2016.6.27) (レビュアー:大島栄二)
 


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