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Rhum For Pauline
『Florida』

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 ある時代までの男子諸君ならば、川原でエロ本を拾った経験があるのではないだろうか。あの濡れてしわしわの紙面上で横たわる裸体は、初めてのエログロ的なものとの邂逅とも言えよう。つまり川原は大人の階段なのだ。無論、何を言っているのか自分でもよくわからないが、そんなことを描いたPVだ(たぶん)。舞台は団地のはずれの草むらっぽいが、外国でも似たようなものなんだな、とかつての郷愁が熱を帯びてよみがえる。曲はやけにダンサブル。少年たちもノリノリである。途中で何度か出てくるおばさんがやけに生々しい。もはやそういう淫靡な目線でしか見られないようになっているのかもしれないが、少年たちが踊ったり駆けたりする姿も、いろいろな衝動で満ち満ちているのだな、と感じてしまう。そのような生々しさに、なぜかわたしは無性に感動する。逆説的になってしまうが、そんなPVを内側からぐっと盛り上げてくれる、やけに「生命力」の溢れる曲である。
(2016.2.24) (レビュアー:夜鍋太郎)
 


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