バウンダリー『プロローグ』
早瀬優香子『サルトルで眠れない』
リツコ
『第三走者』
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京都の女子3人によるバンド、リツコのHPには「いわゆるガールズバンドとは一線を画すUKロック」と書いてあって、ふむふむそれは一体どんな音楽なんだろうかと視聴してみるものの、ガールズバンドと一線を画すというのがどうも伝わってこない。なぜだろうと考えてみたのだが、そもそも「いわゆるガールズバンド」という言葉で言い表せるような画一的なイメージが存在していないからなのだろうという結論に達する。だから彼女たちが「一線を画してないよ」ということではまったくなくて、どこで誰が何をしようと、「いわゆるガールズバンド」というものそのものが無いために、一線を画すことなどそもそも不可能ということなのだろうと思うのだ。ではこの3人の音楽には価値がないのかというとそんなこともなくて、聴いてみれば判るとおり、カッコいい。何がカッコいいのだろうかと思うのだが、特別なサウンドやテクニックがあるわけでも、ルックス的にすごすぎるということでもなくて、だから、結局は彼女たちの持つ、彼女たちだけが持つなにか、オーラと呼んでもカリスマ性と呼んでもどうでもいいんだけど、そういう何かが滲み出ていてカッコいいと思うのだろうという気がする。そういうものを持っている人と持ってない人という区別は確実にあって、それはかなり残酷なような気もするけれども、持ってない人はどう足掻いても持つことが叶わない。もちろん持っていても錆び付かせてしまう人もいるわけで、リツコの3人が今後どうなっていくのかはやはり彼女たち本人の努力とかコンジョにかかっているのだろう。
(2016.2.5)
(レビュアー:大島栄二)
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