Arca『Vanity』 Next Plus Songロクトロン『Realize』

ratta
『藍』

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 イントロから連打されるドラム。ハードロックに特有なリズム。最初は、また最近多い速いだけのロックバンドなのだろうかと思う。だが、何か違う。速いビートに乗ってくるのは歌だ。メロディだ。アカペラで歌えば歌謡曲に聴こえるだろう。演歌歌手が歌えば演歌にもなるだろう。だから沁みてくる。バンドシーンで不思議に流行している速いビートが苦手だなあと思っていたのだが、それは違っていた。多くの速いビートには、速いだけでメロディが、歌が無かったのだと理解できた。思い返せばX-JAPANの曲もそうだった。彼らは、スタイルこそハードロックだし、ルックスもカッコいいし、生き様もメッセージ性もあるし、だが、彼らの曲には歌があった。メロディがあった。曲だけを聴いてもグッときた。やはり多くの音楽ファンにとって、歌メロというのは重要であり、必要なものなのだろう。今問われているのはEDMブームに引きずられたテンポの速い遅いではなく、歌そのものの存在なのだ。それに気付かせてくれるだけでもこの曲には価値がある。
(2016.1.14) (レビュアー:大島栄二)
 


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