松任谷由実『A HAPPY NEW YEAR』 Next Plus SongBehaviors『Don't Fight It』

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『Senro Zoi』
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　不思議なリズムで展開するギター弾き語りの歌。でも明快に5拍子とかの不思議さではなくて、歌ってる時には2とか4とか偶数系の拍で、ギターだけの時には3系の拍で、まあ結局は6拍子とかなのだろう。ワールドミュージック的な様相をみせるのだけれども歌になるとどこかしら日本の北の方の民謡のような印象もあって、むむむと眉根に力を入れているうちに曲は終わってしまう。聴けよ聴いてよ聴いてくださいというような音楽表現ではなくて、ただそこで鳴っていますよそれだけですよ、とでも言っているような感じがする。HPをみても強いアピールは感じられず、整理のついていない古書店のような様相で、でも整然と週刊誌と文庫本が並んでいるような書店なんかよりもよほど魅力的で、その本のタワーの下にあるヤツを手にとってみたいのだけれども店主にそれをなかなか言い出しにくいような、そんな印象を受けてしまう。それにしてもカポタストがずいぶんと下の方に取り付けられていて、それじゃアナタ押さえる範囲も狭くなってしまうでしょうがと思うんだけれども、そんな素人の心配など無関係に、ギターの音色は軽やかに奏でられている。こういう表現には、音以外の意志のようなものを感じてしまうのだが、みなさんはどうだろうか。
(2016.1.4) (レビュアー：大島栄二)
 

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