Jan and Naomi『DAB♭』 Next Plus SongGalantis『Peanut Butter Jelly』

寺山リウジ
『グラタン』

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 ナイーブな歌だ。それが軽やかで淡々としたギターにのってさらりと歌われている。表面で体裁を保とうとするナイーブな人の心模様が音にも表れているように感じられる。体裁を保とうとすることで矛盾が生じ、真意が伝わらず、別れに至った者の悲哀が歌われている。もっとそれをちゃんと伝えていれば良かったものの、伝えてこなかったから至った別れ。「君」に癒されてここまできたけれど、自分は「君」に何が出来たのかと自問するが、それは体裁のために伝えなかったということに尽きると思う。寺山リウジという人のHPはかなり派手で、写真の表情も作り込んだ強気な表情。張る歌声、キャッチーな声。それはこのシンガーの基本的な生き方なのだろうと思う。弱さを見せない。見せたくない。だがそういう人の弱さがじわじわと滲み出てくる、こういう曲が好きだ。本音をさらけ出すのではなく、隠そうとするのにやっぱり滲み出てしまう、そんな歌が僕は好きだ。
(※レビューを公開する直前にHPのデザインが一新されたようです。レビューで触れた「派手」な感じではなくなっていますが、レビューはこのままにしておきます)
(2015.9.22) (レビュアー:大島栄二)
 


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