ハイとローの気分『PENGUIN DESTRUCTION』
エスクレッソン『8月』
Tame Impala
『'Cause I'm A Man』
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間違いなく、現段階での本年度ベストアルバムだ。3枚目のアルバム「Currents」は各方面からの大絶賛もうなずけるくらい、完成度の高い曲が揃っている。半信半疑な人も、まずは確認して欲しい(わたしも実際に聴くまでは疑っていた)。ツボをつくような、ゆったりとしたテンポが繰り返され、そのループするリズムに乗ったサイケなポップネスはただただ気持ちよい。夢見心地な状態で、一音一音ごとに、曲の世界へとぐいぐい引きずりこまれてしまう。音の情報量こそ決して多くはないものの、その空白さえも計算し尽くされている。芳醇でうつくしい音の響きとやさしい歌声の引力によって、まんまとわたしは心地よい快楽の世界にずぶずぶ落ちていく。これで現実に復帰できなければ、「ダメ! 絶対!」的な危険物扱いを受けてしかるべきだが、曲が終われば元の世界に戻って来られる。ただ、アルバムを聴いたあとでは、周りの景色が違って見えること必至。それほどの大傑作!
(2015.8.5)
(レビュアー:夜鍋太郎)
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