クラムボン『yet』
ドブロク『MY STORY』
tardigrada
『秋桜』
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四畳半エモというらしい。エモと標榜する音楽はここ数年、いや10年以上ロックシーンに溢れているのだが、本当にエモーショナルを揺さぶってくれるような音楽に出会うことはとても稀だ。だがこの四畳半エモとはフォークを基調にしたエモだそうで、聴いていると確かにフォーク的な旋律がある。そしてなにより、感情を揺さぶるような力がある。フォークが四畳半と言われていた時代はもはや遠い記憶の底だが、バブルが崩壊して失われた10年が失われた20年となり、かつて四畳半に暮らしていたような若者たちもまた四畳半に暮らしたりしているのだろうか?それとも狭いワンルームにベッドを持ち込む生活はかつての四畳半と空間の質として大差がないのだろうか。いずれにしても現代のフォークはロックなサウンドを纏ってこれでもかと迫ってくる。エモという音楽が市民権を得てその権利に追随するだけのバンドとは違い、自らの世界を開拓しようとしている。とてもイイと、かつてのフォーク青年だった僕は素直に感じている。
(2015.4.6)
(レビュアー:大島栄二)
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