小林未季『テンポ』
スキッツォイドマン『ギロチンX』
Panda Bear
『Boys Latin』
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2015年度ベストアルバム決定! 現段階でそう断言してしまいたくなるほど、Panda Bear待望の新譜はわたしのハートをがっちりつかんで離さない。この「Boys Latin」にしても、楽しさに胸が躍らずにはいられない、遊び心満載の曲だ。色合い豊かなメロディが波打つようなビートに乗って流れ行く。そんな音のめまぐるしくも心地よく移り変わる様を楽しんでいるうちに、現実と夢の境目へとぐいぐい引っ張りこまれてしまう。このきらめくポップの引力はあまりに強く、まず抗うことはできない。わたしにできることはただ一つ、彼の遊びに付き合うのみだ。Panda Bearは全身全霊で、とことんまで遊び尽くす。没頭するほどの遊びは周りの者を引きつけ、またその楽しげなムードは感染する。わたしはこの曲が生み出す浮遊感を心から楽しむ。地上10センチほどの人工的空中浮遊をたっぷり味わう。楽しい。やばい。すげー。うひゃー。遊びにつきものの、そんなシンプルな言葉を口にしながら。
(2015.3.4)
(レビュアー:夜鍋太郎)
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