小比類巻かほる『Hold On Me』 Next Plus Song湯川潮音『家族のうた』

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『君の透明』

 こういう夏っぽい楽曲はどうして仕上がるのだろうかといつも不思議に思うのだが、夏っぽい曲というのは確実に存在して、作ることができる人たちは実にいとも簡単に作ってしまう。その不思議はともかく、透明感の中にも湿度を感じるような音楽は夏に欠かせない。で、女性ボーカルを前面に押し出してその効果を最大限に発揮するメロディメイカーは裏方に徹したりして、個人的には村田和人や斎藤誠が作ったTWENTY-ONEというユニットのことを思い出してしまう。そんなに売れなかったので誰も知らないと思うけど。まあ女性ボーカルを前面に押し出してたので彼らはほとんど出てこなかったのだが、夏を感じさせる曲でありバンドというのは、そういうことでいいのではないだろうか。このビデオでは最後の方でメンバー全員のアップが映される。楽曲としても音楽としてもかなり心地良い秀作のこの曲だが、そこだけがちょっと蛇足だったかもと思う。もうボーカルのnoneさんだけでいいのにと。いや、全員映りたいのはわかるし、そういう作りだとバンドではなくアイドルポップと変わらないじゃないかといわれたら確かにその通りなのだが。
(2015.2.9) (レビュアー:大島栄二)
 


   
         
 


 
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