ダイアラック『ためいき』
シリカゲル『柔らかい水槽』
Local Blue Sheeps
『春風は汽車に揺られて』
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マス・ロックとエモを折衷したという文脈では、とても今の日本のバンドらしくもあるが、MVでは傍観者としての“第三者”の男性、音楽を“再生する装置性”としてのi-Podの仮設定がなされているパラレル的な意匠も含めて、切実な衝動の裏側には怜悧なデカダンスも伺えつつ、モエギのUPとDOWNを行き来する不安定な歌唱には魅かれる何かがある。若々しさとは何らかの諦念、ストラグルとどうしても相克もするが、そのトンネルをひとつ抜ければ、きっと既存のブルーを逞しく見つめることができるバンドになってゆくと思う。ブルーであることは決して悪いことではなく、ブルーに囚われ、沈んでしまったときに見上げた水面に映る月が幻想的なように。不自然に明るすぎる空の下では、地下室のメロディーが聞こえ難くなってしまう。
(※現在、動画が非公開扱いになっているようです。レビュー文章のみご覧ください)
(2014.10.7)
(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
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