きのこ帝国『東京』
踊ってばかりの国『東京』
前野健太
『東京の空』
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昨日松浦さんがきのこ帝国の「東京」を紹介しているのを見て、僕はこの曲を紹介したいと思った。アンサーソングならぬアンサーレビュー。前野健太の「東京の空」は2ndアルバム「ロマンスカー」にひっそりと収録されている。ひっそりと表現したのは、11曲目の「18の夏…」が終了してしばらくすると始まるという、隠れトラックとして収録されているからだ。2011年当時の前野健太はまだそれほど人気者というわけでもなく、このアルバムも手作り感が溢れていた。今では知名度も上がりレーベルメイトの人たちとカッチリとしたバンドでのライブを見せたりしていて、この「東京の空」も2013年のアルバムに正式に1曲として収録される。だが、個人的にはその新しくカッチリとしたバンドサウンドの「東京の空」より、手作りでチープなピアノ弾き語りによる「東京の空」の方が断然好き。
僕にとって東京とは26年も暮らした第二の故郷なのだが、離れてみてはじめて東京とは何かが解ったような気がしている。それは、やはり東京の空は青かったということ。その青さは東京という街が次々と見せてくれる空虚な希望であり、個であることを忘れさせてくれる、そんな青さ。その青さは離れてみて初めて解ったことであり、解った時に流れていたのは、この前野健太のこの曲だった。その辺のことについては
僕のブログ
に書いてあるので、奇特な方は是非どうぞ。
この曲についてはいくつか動画があって、その中からどれを選ぼうかと考えた挙句、結局2012年の
かっちりバンド編成
のものではなく、弾き語りの歌唱にした。それが僕の中の前野健太像に一番近いからである。バンド編成のものに興味のある方は、そちらもご覧いただき、比較などしてみるのも楽しいかもしれない。
(2014.9.26)
(レビュアー:大島栄二)
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