Fakear『La Lune Rousse』 Next Plus Songハルカトミユキ『その日がきたら』

浮遊ｽﾙ猫
『好奇の眼』
　怪しい。怪しい。メジャー感も十分に感じるけれども、一方でアンダーグラウンドど真ん中という印象も拭えない。聴くというだけであればアンダーグラウンドなのかメジャーなのかということは関係ないはずなのだけれど、こういうバンドの場合は「バンドが纏っている空気」ということも含めてそのポイントは意外と重要だったりする。最初からメジャーでドーンと売ってもらえる場合ならいざ知らず、近年はそういうことも極めて稀で、だからどんなバンドもアンダーグラウンドの時代を経ていくもの。その時に付いたファンが、売れて大きくなってしまうと離れていく。その時に勘違いしてその古参のファンを音楽性的に斬り捨てていくと、結局どちらのリスナーも離れていってしまうということはよくあることで、そういう意味でこのバンドにはその両方を満足させていくだけのギリギリの綱渡りを天然でやってのけそうな雰囲気が強くしてて好感を持っったりする。スペシャが作ったのかこのPVは完成度が高いけれども、他のライブ映像などは普通のライブハウスバンドのままだったりしてて、いろいろな意味で確信的にツナの上を浮遊するように活動しているのかもしれないななんて、業界人のオッサンは眺めたりしてしまうのだ。
(2014.6.27) (レビュアー：大島栄二)
 

   
         
 


 
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