言葉が頭に入ってこないのです。この曲が言っている細かなフレーズも端々の意味も。なのに何故だか胸が締め付けられる。断片的な言葉に音が加わることでイメージは膨らみ、迫ってくるのでしょうか。「出会いと別れ」をテーマにした彼らのアルバムに収録されているこの「また逢いましょう」という曲はSee you againという意味の日本語で、だからやっぱり別れの言葉であり歌なのでしょう。別れというのは単純なことではなく、希望があるから出発するのだし、別の幸せを希求する結果の出来事なのであって、絶対的にプラスに向かうはずなのに、どうしても哀しい。いつかまた逢える保証など何もなく、自身の経験から言えば8割方はもう二度と逢えないのが別れ。そんなことを知らない若者も、いつかまた逢えると信じながら不安と哀しみを胸に抱く。そんな感情の時に理路整然とした散文など意味も無く、断片的な詩の方が突き刺さるのかもしれません。車窓の風景を延々と映し出すこの映像も、別れの感情をリアルに思い起こさせてくれていて切ないです。