Nao Yoshioka『Somebody else's Guy』
Imperial Tiger Orchestra『Le le le』
DOOKIE FESTA
『夜を越えて』
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野太くて唸るギター。ロックバンドのギターってこんな感じであるべきなのに、実際にはこんなに楽器がカッコいいという曲には意外と滅多に出会えないものです。それはアレンジや音作りやもちろんミックスにマスタリングといろいろな要素が絡み合って実現するものですが、結局はそういう音を作ろう、聴かせようという、ギタリストやバンド全体の意思があっての音なんだろうといつも思います。だから僕は音のひとつひとつに意思を感じます。意思の無い音にはガッカリし、意思のある音には心躍ります。音楽に詳しくない人にはボーカルだけしか耳に聴こえてこなかったりするでしょう。それはリスナー自身の経験不足もありますが、耳に届く音を鳴らしていないミュージシャンが多いせいでもあると思うのです。凄い料理を口にすれば「それまで食べてたのはなんだったのか」と驚くのは、素敵な料理人が食材の可能性を引き出すから。同様に素敵なミュージシャンは楽器の可能性を引き出して聴かせてくれます。そういう音に接し、楽器の魅力に気付き、そういう聴き方が出来るようになると、音楽はまた別の楽しさを見せてくれるようになるものです。
(2014.4.3)
(レビュアー:大島栄二)
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