「Matsuo Basho」から一転、キーボードに楽器を変え、アグレッシヴな「Doctorado en Santiago de estero」で会場に向けて高い熱量を投げかけ、上半身を脱ぎ、猛々しい声には、それまで、穏やかに聞いていました、また、「マツオバショウ」に笑みを浮かべていた会場の人たちもハンドクラップとともに徐々に盛り上がってゆき、楽しそうに最後は「ラララ~」と一緒に歌っているというのはいい風景だな、とあらためて思いました。
斜陽の折、じわじわと日が落ち始めたときのサウンド・チェックの時点からペンギン・カフェはまさしく、“サロン”の中で率先して話をするリーダーのようで、肌理細やかなアンサンブルには陶然としました。今年の3月にリリースされましたアルバム『The Red Book』もユングからインスパイアされているなど、美学をもった姿勢はさすがで、ポスト・クラシカル的な音楽がときに、室内楽におさまりそうなところを野外に対してしっかり拓かれていました。
There is always light behind the clouds
空に舞う grief&loss
Love the life you live,Live the life you love until we meet again
生きなければ
(「There is(always light)」)