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SonoSheet『エピローグ』
【自分たちのオリジナリティが極まった、夏向きのサウンド】

なんかどこか懐かしくて、聴いたことあるぞと思ってMVを眺めてたら、この少しばかり暑苦しいルックスの熱唱。なにかどこか懐かしいんじゃなくて、こいつら知ってるんだった。つっても個人的に知ってるとかじゃなくて以前にレビューしてたということで、検索してみたら3年前の7月2日。ほぼぴったり3年。どういうわけだかこの季節に巡ってくる彼らとの邂逅。前回のレビューでは「梅雨があけた夏本番にこそ聴きたい、浜省的ロックサウンド」とか書いてて、そうね、梅雨が明けた頃に聴きたくなるし、だからこうしてこの時期に僕の目の前に巡ってくるのだな。

前回の時には浜省的なロックということを書いてて、今回も何も知らずに気づかずに聴いてたら浜省みたいだなとか思ったかもしれない。それが良いか悪いかではなくて、3年経った今もそのサウンドスタイルには微塵も揺るぎがないというのが素晴らしい。そういうのを、それしか出来ないと言ったりすることもあるけれど、本当に技量がなくてやってたらそういう音楽になっただけの人は、そのスタイルを維持していくことなどできない。断言するが、彼らはこういう音楽をやりたくて、追求して、自分たちのスタイルを確立したのだ。それが大きな流れの中でとらえたら浜省と近いスタイルの流れに位置しているというだけで、ここには彼らのオリジナリティが極まった、夏向きのサウンドが詰まっている。

それにしても狭い部屋で演奏しているなと思うし、普通のワンルームみたいな場所だから、隣の人うるさいだろうなとも思う。だが3年前のMVを見返してみると、それに比べればかなり広めの撮影場所だということがわかる。狭い中で演奏するという一種の芸みたいなものなのかもしれないし、その中でちょっとだけ広い場所で演奏しているという姿に、彼らの進歩をみるような気になって嬉しくなる。いや、多分違うんだろうけど。

(2021.7.1) (レビュアー:大島栄二)


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Posted by musipl