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The Natvral『Sylvia, the Cup of Youth』
【彼自身のパーソナルな部分を開いて見せてくれたような曲】

今回は元The Pains of Being Pure at HeartのKip Bermanのソロプロジェクトを取り上げたい。2000年代のインディーズシーンにおいて、シューゲイザー・ドリームポップの再興隆を担ったバンドの中心メンバーだ。解散してまだ2年も経っていないが、彼のソロ作が出るのならば、これはチェックするしかない。そんなわけで、The Natvralという名義で発表されたアルバムを聴いてみた。先ほど挙げたシューゲイザーだとかドリームポップだとか、そうした雰囲気はまるで感じさせない。フォーキーでエモーショナルに歌い上げる、まさにソロシンガー的な趣き、そしてその佇まいにまずは驚かされた。生来のメロディのよさはもちろん健在だ。どこか等身大、自然体のまま、彼自身のパーソナルな部分を開いて見せてくれたような曲にハートが揺さぶられずにはいられない。こうしたテイストの曲を踏まえた上で、さらに変わっていくのか、この方向でもっと突き詰めていくのかどうかも含め、今後の楽しみは尽きない。

(2021.5.5) (レビュアー:夜鍋太郎)


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Posted by musipl