HANDSIGN『この手で奏でるありがとう』【何かが足りなくて何かが満たされていた、みんなの家とは違う素敵なこと】
『この手で奏でるありがとう』は世界一静かな家庭と表現される手話の一家の歌。耳の聞こえない両親と、聞こえる娘の出来事。「なぜ、うちだけ周りの友だちの家と違うの?」は大小あれど子どもは通過するもの。なんでお小遣い少ないの?なんでゲーム禁止なの?友だちの家ではOKなのに。でも、わが家では日常だった、いつも家族みんな揃ってごはん。映画館には行き放題。ありがとうと言ったこともない普通が、みんなの家とは違う素敵なことだったと後で知る。何かが足りなくて、何かが満たされていた。実話MVの家庭に限らず、平均中流家庭では「こんな家だけど夢へがんばれ!」と背中を押すでしょう。だからこの歌にシンクロした。
(2020.8.7) (レビュアー:北沢東京)