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Motto Pog『願いの唄』【ソーシャルディスタンティングの見本のようでもあるMV】

青森の若手バンドのMV。なんか違和感がある。なんだろう、なんだろうか。そうだ、距離が離れているんだ。いくつかテトラポッドが見えるのでどこかの港湾の防波堤の上なのだろうか。そこにベース、ギターボーカル、ドラムが並んで、演奏している。それを遠くから望遠で撮影している。離れてる。メンバーそれぞれが離れている。ドームライブのステージならば各メンバーがこのくらい離れていることも普通だろうが、その場合はサポートミュージシャンやらダンサーがステージを埋め尽くしている。メンバー3人だけが離れて立っているということは稀だ。だからなのだろう、これだけ離れて立って演奏している構図に違和感を覚えたのだ。

でもこれ、昨今言われているソーシャルディスタンティングの見本のようでもある。先日短距離メダリストのウサインボルトが2位に2mの差をつけてゴールしている写真をSNSに投稿し、感染防止のために「距離を取ろう」というメッセージを発したという。誰もが感染防止のために距離を取ることが大切だと世界中で言われている。そういう時にこのMVに出会って、ああ、こういうことだなと思ったのだ。いや、本人たちはそんなことは考えてなかっただろう。そもそもこのMVが公開されたのが2月の頭で、撮影したのは1月より前の可能性も高いわけで、そんな時にソーシャルディスタンティングなんていう概念はなかったのであって。いやいや青森は広いですから、そんなに片寄せあうようにしなくてもいいんですよ〜なんて言われるのかもしれないし。

(2020.4.30) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl