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LONGMAN『Replay』【これも良いけど、やっぱりインディーの頃と同じ、ポップなメロコア一直線で行ってください。ホント頼みます】

LONGMANこうくるか。インディーの頃の曲調とまったく違うじゃんねと思ってしまうのは僕だけなのだろうか。アイドルかっ! そう思ってアルバムをちゃんと聴いてみたら別にバンドの音楽スタイルが一変していたわけではなかった。安心した。この曲はドラマの主題歌になっていて、ソニーも売り出しに懸命だろうし、ドラマ主題歌に選んでもらえそうな曲をなんとか作って収録させたかったのだろうし、その期待に応えることもアーチストが売れていくためには多少必要なことだったりするし、その様々な舞台裏事情も十分に理解しつつ、それでもこの曲とMVにはかなり違和感を覚えてしまうよ。ほぼ同時に公開されたアルバムタイトルでもある「Just A Boy」のMVと較べると再生回数がほぼ10倍で、まあドラマ主題歌だから仕方ないというか当然というべきだろうが、そのドラマ主題歌で彼らのことをSAWAちゃんのバラードポップスバンドとして認識する人たちは相当数いるだろうし、その場合にアルバムを買って本来の彼らの曲を聴いて、平井くんがメインでバリバリ歌ってる曲のことをどう思うんだろうか。よくわからない。

このMVを見て思い出したのがSUPERCARの「DRIVE」という曲。彼らの初期に出したシングル曲のPV(当時はMVじゃなくてPVだったね)でフルカワミキがスーパーのカートを押しながら歌ってるというものだったのだが、それをみてSUPERCAR良いなと思った。でも、そういうスタイルの曲は彼らの中ではきわめて稀で、その時のイメージとはまったく違ったSUPERCARの曲ばかり聴かされることになった。それはそれで良い曲ばかりだったし、だからずっと聴き続けてたわけだけれど、でも「DRIVE」みたいな曲でプッシュしなくても良かったのではと今でも思う。今となってはどうでも良いことだけれど。

LONGMANのメジャーデビュー曲でもある「Wish on」もアニメのエンディングとしてしっかりプロモーションかかってて、それはしっかりと本来のLONGMAN節で、公開から半年経過してMVが22万回再生。番組自身の人気にもよるのだろうけれど、インディーの頃と変わらないじゃんという理由でのテコ入れがこの曲ということになったのかもしれない。個人的にはそんなに焦らなくてもいいじゃんよ、本来のポップなメロコアまっしぐらで十分にファン拡大させていけるんじゃないのとは思うものの、今のメジャーレーベルにそんな悠長なことを言っていられるような体力があるかというとそうじゃないだろうし、難しいところ。それでもこの曲から彼らのことを知って本来の音楽スタイルを気に入ってくれる人たちも絶対にいるはずだし、またはこの曲をきっかけにLONGMANの音楽レパートリーが広がっていくことも新たな展開として可能性あるのかもしれないし。

いや、無いな。無い。やっぱりインディーの頃と同じ、ポップなメロコア一直線で行ってください。ホント頼みます。

(2020.3.26) (レビュアー:大島栄二)


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LONGMAN, review, 大島栄二

Posted by musipl