ましのみ『エスパーとスケルトン』【曲によって同じ声が違う種類に聴こえる可能性】
めっちゃキュート。キュートな音楽はもうそれだけでOKというか、解説とか要りませんよね。まあそもそもここのレビューで解説なんてしたことないですけど。このキュートなましのみという人の他の曲も聴いてみようとMV見てみても、どこにもこのキュートな人は出てこないぞ。別の人しか出てこないぞ。そりゃそうです。このMVに出てくる黄色のシャツを着てる人はましのみではありません。どうやらましのみの高校時代同級生で、現在アイドルグループ虹のコンキスタドールのメンバー鶴見萌という人らしいです。へえ〜、いろいろなアイドルグループあるもんだなあ、なんとか坂だけじゃないんだなあ〜と思ってググってみたら、なんか正統派アイドル。なにが正統派なのかもよくわかりませんけれど。彼女たちのMVは100万回単位で再生されてて、知らなくて本当にごめんなさいレベル。有名なんですねすみません。でもこのMVの主役の鶴見さんが虹のコンキスタドールのMVの中でどの人なのかが3回再生してもよくわからず。いやあ、女性ってちょっと髪型変わっただけでまったく別人のようになっちゃうから、コワいです。
それはともかく、ましのみさんの曲、過去曲をいくつか聴いてみても、この曲がダントツにポップでキュート。声がキュート。でも他の曲だって同じ声のはずなのに、なんでこんなにキュートぶりが違って聴こえるんだろう。ルックスは髪型で大きく変化して当然だし、メイクが変われば別人のように見えて当然だけれど、声質はよほど工夫して別の声を作らなければ同じ声に聴こえるはずだし、実際比較しても声自体は変わってない。なのに、この曲の歌声がダントツにキュート。それは歌の種類によってサウンドのテイストによって声の聴こえ方まで変化するということなのだろうか。不思議だけれど、やっぱそうなんだろう。まあ「どうせ夏ならバテてみない?」とか歌ってるのと「恋せよ乙女、せーので幸あれ」とか歌ってるのでは、聴こえ方は変わるんだろうか。その辺の科学的根拠はよくわからないし、そもそもキュートに聴こえることがシンガーにとって絶対的なプラスなのかもよくわからないし、どの曲を聴いても同じだねということではいつか飽きられてしまうのだし、だから声がどう聴こえるのかということについて深く掘り下げてみたところであまり意味ないのかもしれない。それでも、曲によって同じ声が違う種類に聴こえる、その可能性があるということに遭遇したことは、ちょっと興味深い体験だった。
(2020.1.27) (レビュアー:大島栄二)