LOVERSSOUL『嵐が丘』【なんかスゴいのきたな。この起承転結感。なんか王道感】
なんかスゴいのきたな。この起承転結感。なんか王道感。昭和歌謡なのかなコレ。昭和歌謡と言ってしまうと90年代後半あたり以降の昭和歌謡ブームの一連かと思われるかもしれないが、そう考えると間違う。あの90年代後半の昭和歌謡は、平成から見た「過去の昭和」という位置付けでリアレンジしていたテイストがあって、だから本当の昭和の歌謡曲ではない。言ってみれば昭和歌謡風であって、たとえると東京の博多ラーメンみたいなもの。グルメレポートで「これ、とんこつなのに全然臭くありませ〜ん」とか言われてると「臭みがあるのがとんこつなんじゃい!」とついついツッコミたくなるのだが、東京の人向けにアレンジしてあるのがなんちゃってとんこつラーメンで、博多のとんこつは、臭みがなければウソとんこつなのですよ。脱線してしまったので話を元に戻すけど、この曲、なんちゃって昭和歌謡ではなくて、マジ歌謡。楽曲の展開も盛上がりも、都倉俊一先生ですか筒美京平先生ですかコレと思っちゃうような、本格的な歌謡曲。歌詞も昭和っぽい一途さを醸し出してて、うなります。彼女の過去の曲を聴いてみるとそういうテイストにこだわっている訳でもなさそうなので狙わずにここに着地しているというのが、やっぱスゴいなと。
(※2019.1.22時点で動画が削除されていることを確認しました。レビュー文面のみ残しておきます)
(2017.8.24) (レビュアー:大島栄二)