ACE COLLECTION『拝啓、君は…』
【定番アングルの固定カメラMVに込められた意味とは?】
昨年レビューしてたACE COLLECTIONがこの春メジャーデビュー。昨今メジャーであることの重要性はどんなものなんだろうという気がしないではないけれど、ユーチューバーが大人気でも数百万再生というところで全国ネット地上波なら1%で百 ...
chique『存在』
【活動中には届かなかった誰かのところに届いていくということ】
良い曲だ。じんわりとくる。歌い出しの声が心なしか震えている。鍵盤を中心にした静かなイントロから入ってくるだけにその震えが目立つ。声が震えるのってそんなにいい事では無いはずなのに、この震えはとても良い。何かが始まることを予感させる。ドラ ...
Eidy『Silk hat boy』【1+1が3にも4にもなっているカッコいい楽曲だなあ】
カッコいいバンドっていっぱいいるよなあ。紹介しても紹介してもまだまだ次々と出てくる。このEidyというバンドもホントにカッコいい。前作の『裏庭』という曲があって、その曲はボーカルZushiさんの甲高い声がけっこうキンキンしている特徴が ...
メメタァ『wall around』【いつまでそうしているつもりなんだとこの曲は迫ってくる】
誰もが逆風吹き荒れる中でこれからを考えずにいられない時期。そんなことは10代の専売特許だったはずなのに、今や誰もがこれまでの予測が通じない世界で悩み苦しんでいる。自分には一体未来はあるのかと。
そんなこと、これまでだって正 ...
poor man’s rose『エンドロール』
【小さくとも意志の強い声のような、そんなしたたかさ】
この演奏シーンはどこで撮影されたんだろうか。白い背景でいっぱしのスタジオのようだけれど、わりと普通のマンションの1室に白い布を貼っていくつかの照明を設置して、頑張ってるなと思う。だがその頑張りで到達する映像には限界もあって、きっと彼ら ...
横山剣『タイガー&ドラゴン』
【彼こそが平成の演歌歌手なのではないか、もう令和だけれど】
Bank Bandの野外フェスにゲスト出演した際の映像。こんな太陽の下がなんと似合わないんだろうか横山剣。しかしこういうバンドメンバーにも大観衆にも臆することなく、臆するどころか自分こそこの日の主役といわんばかりの雰囲気に巻き込んでし ...
tiny little charm『プロローグ』【人は何度だって新たなスタートに立っていいんだ】
リバーブが強めにかけられたアコースティックギターの演奏に、さほどエフェクトを施されていないボーカルが素に近い状態で中央に立たされている。それなりの音量で楽器が鳴るからアンバランスではないものの、ボーカルだけが目の前で歌っているようで、 ...
Curtaincalls『いつか』【具体性に欠けつつも、この先がまだあるんだよという淡い期待】
この地を這うような歌は一体なんだろう。多くのボーカリストは自分の音域の高い方の限界に挑むように高いキーの曲を歌おうとする。それは高音が伸びるボーカルは一般的にそれだけで魅力だからだ。他者からみた魅力もそうだが、何より高音が抜けるように ...
グソクムズ『夢が覚めたなら』
【この曲は普遍的に(とても懐かしくて)良い曲だ】
なんだろうこの懐かしい感じ。2020年に活動している現役のバンドに向かって懐かしいはないだろって、言われそうだし自分でもそう思うが、懐かしいんだから仕方ない。何十年代っていえばいいんだろうか。70年代? 個人的には松田優作あたりが出て ...
山中さわお『ヒルビリーは かく語りき』
【どうあれば退屈ではない刺激的な自分でいられるのか】
なんというカッコよさなんだろうか。the pillowsのボーカル山中さわおの最新曲。昨年30周年を迎えたバンドなのだから、ベテランと言っても過言じゃない51歳。誰とはいわないが多くの同期バンドマンたちの最近の作品が、おいおい昔の過激 ...