YeYe『ゆらゆら』【静かにもどった日常の中で、こんな静かで優しい歌がかえって心に】
別れを歌った歌、だと思う。YeYe独特の優しい曲調と優しい歌声が包んではいるものの、歌の内容は結構シビア。もう一緒じゃない。無意味な怒りぶつける。心配しないで。でも「心配させてね、もう一度だけ」。前を向いているだけ、後ろを見ないで生き ...
桑田佳祐『君への手紙』
【自分と他人を不当に比較する必要からも解放され、もっと楽しく生きることもできるのではないだろうか】
誰にでも多少の悩みや苦しみがある。だがそんなことを言葉にして訴えるのは恥ずかしいからグッと胸にしまい込む。他人の営みは輝いて見えて、だから余計に自分の苦しみが大きく感じられる。その輝いて見える誰かの胸にも、しまい込まれている何かが在る ...
吉澤嘉代子『残ってる』
【原点回帰を想像、いや妄想させてくれる名曲】
4年前に初めてmusiplで吉澤嘉代子のレビューをした頃はまだインディーズで、歌詞を書いたが用紙を落としながら展開していく本人が映らないMVはインパクトがあって、それ以上に歌、音楽そのものが素晴らしくて引き込まれた。その後話題になり、 ...
印象派『球状』
【なるほど、これが彼女たちの新しい音楽性の開始を意味しているのかも】
これまでビートの効いたダンスミュージック(?)を凝ったMVとともに世に送り出してきていた(と僕は思っている)関西の女性2人ユニット印象派の、この新曲はいったい何なんだろうか。ニューアルバムの中から以前に公開されていたMV『檸檬』は京都 ...
空中メトロ『Take off!』【成功するバンドと解散するバンドと、どこが違ってるんだろうなあ】
空中メトロ、キュートだなあ。この曲とほぼ同時期に公開された『undying love』では衣装を着てスタッフに囲まれてスタジオで撮影するというシチュエーションのMV。それと較べてこの『Take off!』ではかなりナチュラルな風情。い ...
ミズニ ウキクサ『凍る海』
【それぞれの音が独立することで全体に馴染んでいった個性的なボーカル】
ベースとドラムの2人という組合せが自由だなあと感じさせる。ギターの音は鳴っているのだしMVの中にもギタリストが映っているわけで、サポートという形での必要な音の手当はするのだろうけれど、固定メンバーはベースとドラムだけでOKというのは、 ...
土岐麻子『STRIPE』【最近の動く土岐麻子のMV貴重です!】
今年1月にリリースされたアルバム『PINK』がものすごく良くて個人的ヘビーローテーションが2ヶ月くらい続いた土岐麻子。残念なことにここ数年MVがほとんど公開されてなくて、だからPINKの時もレビューしなかったんですけれども、この夏にリ ...
オモイメグラス『earphonic』【自由がゆえの完成度、ということなのかもしれない】
なんという完成度だろうか。いや、完成度という言葉は適切じゃないのかもしれない。何をもって完成というのかはよくわからないのだけれども、これがラジオ、いやストリーミング配信のプレイリストから偶然流れてきたなら、一瞬聴き流してしまって、そし ...
SUKISHA『4分半のマジック』【ロックバラードの上に成立しているファンクミュージック】
ファンクだ。でもどファンクではなくて、ポップなファンク。30年くらい前に久保田利伸が出てきた時となんか似てる。日本でやっとロックバンドが市民権を得始めたあの当時の日本の若者に対して久保田のファンクが与えたインパクトと、現代のようにあら ...
CuBerry『光の街』
【何それ? 楽しくいるのが一番ですよ】
なんだろうこの軽やかさ。この数十年で音楽には様々なジャンルというものが生まれて細分化されてて、その中で自分たちはどのような立ち位置で音楽を生み出すのかということを多少なりとも考えるということがもはや必然となっていて、なぜなら、それを考 ...