高中正義『Eary Bird』【時代時代の代表的なギタリストの音を聞き返してみて、やっぱ高中スゴいわ】
誰とはいわないが、日本を代表するギタリストの音が、久しぶりに聴いたら「アレ、こんなにペラペラだっけ?」と驚いたことがある。いや、ペラペラだからダメということではないんだけれども、その頃にはそれがペラペラだとは感じなかったんだろうなと思 ...
あいみょん『愛を伝えたいだとか』【それぞれの正義の中で、我を通す者に相応しい色】
『スターウォーズ』が、物語を買いまくって自社製品化するD社の手に渡った。シンデレラや白雪姫はグリムが、人魚姫はアンデルセンが創作したことすら知らない子どもたちが居るように、いずれルーカスも知らず、Dズニーリゾートで楽しまれるようになる ...
白い朝に咲く『日々の泡』【正面から向き合って、聴いてみる価値はある表現】
切り裂くような声。こういう声は、自我がやむにやまれず噴火のように表面に出ていく、その時の勢いのようなものを積み重ねるなかで形成されていく声なのだろうと思う。内面を表に出さず抱え込む人には獲得できない、ましてやたいした内面を持たない人で ...
Lucky Kilimanjaro『Favorite Fantasy』【これはシティポップなのか?そもそもシティポップって何だ?】
とても軽快なポップミュージック。そしてどことなく懐かしい印象。こういうのを、シティポップと呼んでいいのだろうか、よくわからない。例えば冒頭から「青山通りを抜け」や「ロンリーボーイ/ロンリーガール」「魔法をかけ」といったフレーズが散りば ...
Ribet towns『メトロ』【自分の中に在るはずの想像の力を、この曲は思い起させてくれる】
アイリッシュな雰囲気のするギターのストロークがとても可愛くて、楽曲は終始祝祭の雰囲気に包まれているようだ。歌われているのは地下鉄に乗って人に会いに行く、その中での出来事がいくつか。ただの地下鉄なのに、地底人が出てきそうだなんてまた可愛 ...
桑原あい×石若駿『ディア・ファミリー』【アーチスト同士が呼吸を併せながら作り上げていく演奏風景】
土日のニュース番組のオープニングテーマのこの曲。夜なのに朝のような爽やかさでとても印象に残る。番組のテーマの時には楽器構成がどんなだとかまったく気にしてなくて、だからこうしてMVになって見てみると改めて驚く。ピアノとドラムだけかよって ...
ザ・クロマニヨンズ『どん底』【ヒロトとマーシーの音楽は若い人にはどう映るんだろうか?】
今の若い人はザ・クロマニヨンズのことをどんな風に感じるんだろうか。若い頃にブルーハーツに接した人たち(今は完全に中年)はクロマニヨンズに当時のブルハのイメージを当然重ねるだろうし、そのイメージを持って聴くのと、今の10代から20歳くら ...
メロウ・イエロー・バナナムーン『胸の裏』
【耳について離れない、女性ボーカルが歌う「ベイビー」】
多くの曲で「ベイビー」という言葉が使われる。その多くは男性が女性のことを指して声をかけるもので、そうでなければ本当に小さな赤ん坊に向かって使われる用語だ。だが、この曲では女性ボーカルが「ベイビー」を多用する、繰り返す。とても新鮮で心地 ...
LINE wanna be Anchors『人生』【苦悩と疾走の繰り返し、突き放すような抱擁】
多くの若者が不安を抱えているように、きっと彼らも不安を抱えながら音楽に賭けているのだろう。イントロでミドルテンポなアカペラのようなスタートを切ったこの歌が、1フレーズ終わったあとから急激にテンポアップしていく。その勢いがたたみかけるよ ...
Liam Gallagher『For What It’s Worth』【見事なOASISの「新曲」だと思って聴くことも十分に可能なアルバム】
今さら言うまでもなくOASISのリアム。リアム・ギャラガーがシンガーソングライターとして復活して、ニューアルバムはOASISだよなあとなんか嬉しくなる。もちろん何がOASISなのか、どんな音楽がOASISなのか、人によって違うだろうし ...