RE:call story『今更』
【シンプルで強い、逆説的なメッセージソング】
誰もが一度は思う後悔。今更という言葉は諦めるためにも、抗うためにも存在していて、抗ったところで出遅れている状態からの挽回はほとんどの場合に不可能で、だからあっさりと諦めた方が賢いのかもしれない。だが、そうして諦めてばかりの人生が到達す ...
おかありな『imadakekoibito』【溢れるユニークさとインディペンデント魂で、そのピュアっぽい世界観をシンプルに】
おかありなの曲を最初にレビューしたのは2014年の6月で、だからもう3年半ほど前のこと。当時彼女が住んでいたと思われる三重県名張駅前からスタートするMVはとてもポップでキュートで。そんな彼女が地元で笑顔をふりまくその姿がもうアイドルで ...
634noHz『知らない』【バンドとして、最初のひと周りを超えた印象のナイスサウンド】
凡庸な声と凡庸ではない声。いろいろな声があって当然だが、凡庸ではない声は凡庸では無いが故にボーカルなどに抜擢されたり、自らそれを志したり。しかし凡庸ではない声が選ばれるようにボーカルになっていくと、結果的にボーカル世界で凡庸ではない声 ...
春がふる『わたし』
【淡々とループする曲に、真の自由さを見せつけられて圧倒された】
ずーっとループするような曲だ。いつサビになるのかと思っていたら裏切られる。いや、ちょっとずつ違うのでそれがサビかもしれないとか思ったりもするけど、そういうことを思うこと自体がダメなんじゃないかと思わされる。これを演奏している彼らはどん ...
バウンダリー『タイマー』
【立ち止まることで前進するぞという強い意志】
先日musiplの代表メアドにメールが来て。コロムビアの人から今後情報をお送りしたいと。情報を送ってもらえるのはありがたいことなのでどうぞどうぞと。ただ、送ってもらったからといって全部レビューする訳ではないですよと伝えて、もちろんです ...
aiko『月が溶ける』【いつまでも変わらないよなあ、力の入らない感じの歌い方】
年末にaikoの新曲が出て、そのMVはショートバージョンだったけれども本当の年末の年末大晦日に公開されたカップリングのMVはフルだった。aiko。いつまでも変わらないよなあ。力の入らない感じの歌い方。いやもちろん熱唱する部分ではそこそ ...
こんどうゆみか『弱虫ヒーロー』【感動ストーリーソングの秀作だけど、なんかむずがゆい】
感動を生む効果的な手法とかテーマとか、そういうのを全部詰め込んだような秀作だ。多くの人がこれに感動するだろうし、一般的にはこれで正解なのかもしれないが、ひねくれ者の自分にはどうにもリアルを感じない。子供の側から見た、親との関係性はどう ...
住めば都ズ『アイドリングボーイ』
【すっ飛びかっ飛び加減がとてもカッチョ良いシンプルロックンロール!】
住めば都ズ。この名前だけでグッとくる。なんでだろうか。理由はよくわからないんだけれどグッとくるのだから仕方ない。大阪のバンドであるらしい彼らが古いワーゲンバスに乗ってどこかに行くMV。曲は至極単純というかシンプルというか、特にひねりも ...
セットラウンドリー『ねえ、僕は。』【単純に美しいメロディ】
単純に美しいメロディ。サビの部分もサビじゃない部分も均等に力を振り分けられた印象の歌なので、ズドンとささるということは特に無く、でもじんわりと響いてくる。こういう曲は今のシーンにどうなんだろうか。とかく速かったり、とかく圧迫的であるよ ...
椎名林檎『人生は夢だらけ』【自由も夢も、囲い込まれることなく幅広い場所でのそれであってほしい】
個人的には椎名林檎はもう終わってると確信しているのだが、それでも時々こうして耳に留まって離れないような曲を作るから、それは僕の確信などが何の根拠もない的外れなものでしかないということを如実に示しているのだろう。この曲で歌われている「人 ...