前野健太『100年後』
【待ち合わせの存在しない人生より、嘘ばかりの待ち合わせを交わす方が】
前回、先週土曜日にKANの「50年後も」のレビューをして。そしたらやはり「100年後」についても触れてみたくて、前野健太。50年後の未来というのは20歳同士のカップルには十分に在り得る未来でも、35歳同士になれば平均寿命的に見て両方が ...
KAN『50年後も』【そういうのがとてもいい、個人的なKANのベストソング】
愛は勝つの人と思われがちなKAN。思われがちというか、あの大ヒットなのだからそう思われて当然、というかそうなのだ。愛は勝つの人なのだKANは。ヒットが大きければそのイメージが焼き付くし、その後普通程度それ以上程度に活躍したところで大ヒ ...
杏子『愛ね、暗いね』【絞るような声が揺れつつもファルセットに切り替わる瞬間の、その切り替え方が好き】
ハスキーな声が耳に残る。この人の絞るような声が揺れつつもファルセットに切り替わる瞬間の、その切り替え方が好き。歌の内容がどうとかメロディがどうとか関係なく、このファルセットへの切り替えだけでずっと聴いていられる。というかずっと聴いてい ...
KEN THE 390『Winter Song』【知らなくって損してたぜ、ナチュラルで普通に素敵なHIP HOP】
HIP HOP系の音楽については少しばかり距離を置いていたのは、HIP HOP系のカルチャーに少しばかり暴力的なものを感じていたからだ。暴力的という表現はちょっと違うのかもしれない。だが渋谷系といわれるスチャダラパーあたりのHIP H ...
め組『ぼくらの匙加減』【満を持して投げ込むストレートのような、破壊力満点のピュアラブソング】
とってもシンプルでキュートなサウンドだ。め組のこれまでの、そしてボーカル菅原がかつてやってたバンド「さよなら、また今度ね」の楽曲の多くにどこかひねりや狙いを感じていたのだけれども、この曲のひねりの無さ、狙いの無さ。ただただ誰もいない河 ...
羊文学『Step』【「今までの歌は忘れておくれよ」】
1年ほど前にレビューした羊文学のMVはもう削除されていて、いやあ聴ける時に聴いておかなきゃすぐに消えちゃうよねネットのコンテンツはと再認識したんだけれども、そのレビューMVでは笑顔で「嫌い」と連呼することで一旦心にバリケードを作らせる ...
TENDRE『DRAMA』【そう簡単には到達できないレベルを軽々とクリアした、素敵な音楽】
なんだろうこの聴いたことある感は。そう考えて考えて考えてみた結果、これは山下達郎なんだと思った。山下達郎が好きな人はもうこれを聴けばいいんだよ。いや、完全に暴論なんですけど。暴論を暴論と自覚した上でさらに言うなら、ホント、これは最近た ...
坂口恭平『休みの日』
【普通の中の普通じゃない歌】
「徘徊タクシー」などの著作や、SNSでの目立った発言で知られる坂口恭平が、気がついたら歌を歌っていた。聴いてみた。なんてことは無い普通の歌だ。でもそのなんてこと無い普通の歌が意外にもとても新鮮に聴こえてきた。今人前で歌を歌う人がこんな ...
GOOD ON THE REEL『モラトリアム』【演歌的な何かを感じさせる、2018年のロック】
良いな。少しばかり甲高い声がしゃくれるように歌う感じはamazarashiにも似た感じだが、あちらが尖った刃物のようなイメージなのに対してGOOD ON THE REELはやわらかい毛布のような印象がある。過去の曲もスピード重視とは対 ...
spoon+『クローゼット時間』【コケティッシュな声が気になって全曲聴いてみた。良かった!】
こういうコケティッシュな声は好きだし、耳にすれば「ん?」とその存在を確かめに行く。誰だろうこれと。このMVではcharaを想起させるし、sleep warpを思い出してしまう。もちろん声が好みの傾向だから全部OKということではないし、 ...