Laura day romance『lovers』【やる気があるのか無いのかわからないと、ヘンな言い方で最大級に褒めてみたい】
この力の抜け具合がとても心地良い。力の抜け具合といったって別に音が小さいとかではなくて、ウクレレ弾き語りみたいなものとも違って、サウンド自体はめちゃパワフル。イントロから入ってくる効果音的な英語の街頭トークからの、シタールかよと思っち ...
Blue Bird’s Claxon『青い春』【奇跡的なバランスを実現した、理想的な爆音激音を鳴らすバンド】
激音。この動画も他の動画と較べて音圧強いし、そういうことだけでも激音になったりはしているんだけれども、それだけじゃないというか、この曲を構成しているいくつものパーツが激音につながっているようだ。ベースの粒がそろってサウンドの中央で「絶 ...
青木まりこ現象『レジの唄』【音楽史上最高に断トツに無駄で素敵なフレーズとそれにつぎ込まれる超絶技巧】
このやる気があるのか無いのかよくわからないテンションで進む、いや突き進む。演奏はサウンドはプログレというか、いやそんなことを言うとすべてのプログレバンドを敵にまわしそうだけれども、サウンドだけを聴いていれば意外と超絶技巧。その技巧をこ ...
O’s-age『移ろう季節に花束を』
【楽曲の中で起こっている変化や展開に意識を向けて聴いてみる】
CMなどでサビだけを聴かされ、とても良いので1曲通して聴いたらサビ以外が全然ダメでガッカリするということがよくある。サビとそれ以外の部分がまったく別の曲のようで分離しているというのがその大きな理由なのだが、そういうことはどうして起こる ...
土岐麻子『Black Savanna』
【捨て去ることで、永遠に手元から失われる何かというものは確かにある】
土岐麻子の新譜を聴いていて。ひっかかるのは「Cry For The Moon」という曲だった。人間生きているといろいろなものを所有していく。所有はそれ自体喜びだが、その喜びが増えていけば増えるほど自らを縛る。持つことによって狭くなる部 ...
IIVU『UP&DOWN』【過去の音楽と比較して批判するような旧い世代はもう過去の音楽に閉じこもっていればよろしいのであって】
どこか懐かしいなと感じるのはその懐かしい元となる時代に生きていたということの現れで、その頃に生まれていなかったり音楽と接していなかった人はそんな感覚を覚えたりしないのだろう。IIVUというユニットの音楽を僕は懐かしいと感じる。ではその ...
メメタァ『僕がメガネをとったら』
【ああ、これはアンサーソングだ。いや多分違うのだけれど】
ああ、これはアンサーソングだ。いや多分違うのだけれど。昨年3月にこのメメタァの『ハイライト』という曲のレビューを書いて、メガネボーカル西沢くんのことを「平成の大江千里」と呼んでしまった。別に僕だけじゃなくてみんなが言ってるのだろうし、 ...
SonoSheet『擦れ違う街』
【梅雨があけた夏本番にこそ聴きたい、浜省的ロックサウンド】
バンドのマークと思われるマークをお面として顔につけて街を歩くシーンとスタジオでの演奏シーンが交互に映されるミュージックビデオ。このスタジオがめちゃ狭い。これはスタジオなのか?普通のワンルームマンションの方が広いだろう。倉庫スペースなの ...
majiko『ひび割れた世界』
【曲を聴いてみただけでの直感で言い切ってしまうと、この人は掘り出し物です】
こういうのを見ると、才能というのは次々と出てくるものだよなあと改めて実感する。メジャーが新人女性シンガーをプッシュしていると、どこの事務所が連れて来たんだなどとついつい思ってしまうが、じゃあどこかの事務所が連れて来たら全員才能に溢れて ...
錯乱前戦『ロッキンロール』
【カッコイイロックンロールはすべてがカッコいい要素に昇華していくのだ】
ロックンロールはもはや時代遅れだという。オッサンの音楽だという。本当にそうか? かつては世の中にロックしか無かった時代があって、やがてそんなシンプルな音楽ジャンルじゃないんだよオレたちはという人たちが新しいジャンルの言葉を生み出したり ...