33Insanity’sVertebra『my postmortem photography』【終わったものにすがらないでくれ】
これに違和感を感じるのはいったい何故だろうか。違和感といって単に切り捨てることが出来るダメ音楽ではまったくなく、世の中に氾濫しているどれもこれも同じにしか聴こえない音楽と違うという意味で、大勢の中での違和感は、結局は個性の迸りを強く感 ...
快速東京『28』【めっちゃ破壊力】
破壊力あるなあ〜、この猪突猛進さ。こういうの大好き。だいたい、有名になるためや伝説なるには27歳じゃ足りなかったとか、その時点で大間違いで、実際には27歳で有名な人はたくさんいるし、伝説の人もたくさんいるわけで、27歳でそうなれなかっ ...
cinnamons『a.m.e』【希望を感じさせる、アンニュイな歌】
独特の絡みつくような声。こういうのをアンニュイと言っていいのだろうか。調べてみると「ものうい感じであること。また、そのさま。倦怠」とある。うん、そうだな、まさにこれがアンニュイな声といって間違いはなさそうだ。鈴木まりこのボーカルは物憂 ...
RAMMELLS『Sensor』【都会的な立ち位置への意志を感じさせる音楽】
物憂げという言葉がよく似合う。何だろうこの物憂げ感はと思って何度も聴いて聴き返して、ああ、このボーカルがサウンドの中でしっかりとしたポジションで存在しているのに声を張っているわけではなくて、つぶやきのような歌い方だからなのではないかな ...
水咲加奈『遠い街』【存在証明の爪痕のような歌と、それを届けようとする歌唱力】
歌われていることは1度聴いたくらいでは理解できない。ただ、感情のこもった歌がうたわれているなあとしか感じることができない。暗喩を散りばめた、というよりも暗喩のみで心を隠そうと懸命に、でも内に秘めておき続けることはできない、存在証明の爪 ...
Rocket of the Bulldogs『朝焼けのドラマ』【映像によって楽曲とは違ったイメージが膨らんだMV】
5人のメンバーを真上から写したアングルがとても面白い。正確には真上から写しているのではなくて、1人ずつ前方斜め上から撮影してあとで合成しているわけで、だから頭頂部のみが写っているというのとは違う画像になっている。この映像を見て、初代i ...
浜田麻里『Black Rain』【信じる音楽を道として人生賭けて極めようとする、究極のヘビメタ女王】
古巣ビクターに何十年ぶりかに戻った浜田麻里のずいぶん久しぶりのMV。いやあもう圧巻。圧倒されるというのはこういうものか。思えば僕がビクターに入った年にソウル五輪のテーマ曲に選ばれてブレイクしたのが浜田麻里だった。それまでもヘビメタの女 ...
THE NOVEMBERS『みんな急いでいる』【静かで優しい文明批判。その対象はこの世界そのものになっているようで】
これは、一種の文明批判なのだろう。何かを批判しようとするとつい自分は正しいと彼岸から声を荒げて批判対象を罵るのが普通だが、この曲は静かに、対象を客観的に観察しながらも同時に此岸にいて、自ら属する文明の愚かさを嘆く。それはあたかも自分の ...
シュクルシュクレ『予感』【鼻にかかる声の伸びが2つ重なってて、実に心地良いですよ】
声がスーッと伸びるっていうのはどういう音になるのだろうかとふと考えてみた。鼻にかかる声というのがあって、それは鼻にかかっているのだからスーッと伸びるというのとは違うだろうと頭では思うのだが、では鼻にかかっている声は伸びていないのかとい ...
シゼントウタ『おやすみ』【大好きだった歌を思い出させる偶然のイントロ】
イントロがね、グッとくるんですよ。過去に大好きだった歌があって、そのイントロに似ている。激似。いや比較してみるとちょっと違うけれど、フレーズの端々が似てて、そういうのが好きだった曲と出会った時の情景や感情を蘇らせる。それは僕が主催して ...