時速36km『クソッタレ共に愛を』
【まだ俺になる前の俺たちが歌う、正しい手順についてのロックンロール】
時速36kmってどのくらいの速度なんだろうか。マラソン選手としてならぶっちぎりの世界最高新記録をだして今後300年は抜かれることがないスピードだが、モーターサイクルに乗るのであれば原チャリでさえ速度制限にひっかからない程度でしかない。 ...
日食なつこ『white frost』
【雪の中の面白い構図の向こうに横たわる、音楽の力への儚い希望】
日食なつこがまた雪深い中でのMVをリリースした。ほぼ2年前にレビューしたログマロープでは雪降る中素手で鍵盤を叩いていた。岩手出身だから寒いのに強いのか、今回は雪原に横たわって歌っている。そんなに厚手の服ではないから、寒さというより冷た ...
大平伸正『アイシテル』【表現をやり続ける者の強い意志に支えられたアイシテル】
誰だろうこの白髪のシンガーはと思ったらghostnoteのボーカルの人だった。こんな人だったっけ、いつの間にそんなに歳とったんだろうか、それにしても暗い表情で歌っているな、どうしたんだろうかと思っていたら、曲の最後に若々しい(?)大平 ...
ズーカラデル『漂流劇団』【この曲のような立ち位置と強さとポップネス】
軽快なテンポで展開するポップミュージック。しかし歌われていることは結構シビアで沁みる。表面的にはそんなに売れないバンド人生に突入してどうやったらもっと良い状況に移行できるんだろうかという悩みを、彷徨う日々の中で吐露するようなもので、し ...
久保田利伸『So Beautiful』【各世代にある、そして僕にとっての歌が上手いシンガー】
各世代にとって歌が上手いシンガーというのがあって、ある世代にとってそれは平井堅だったりするだろうし、僕にとってはそれが久保田利伸だったりする。センスがいいとか時代の先端を行っているという価値は時代が進むにつれて陳腐になっていくことが多 ...
Yellow Studs『ライブハウス』【本質を変えないために変わっていく、15周年を飾るMV】
ベテランバンドYellow Studsのベストアルバムがリリース。渋くて男臭いバンドとしてその足場を固めている彼らの15年を振り返る全30曲は圧巻だ。そのベスト向けにこの「ライブハウス」をMVとして出してきたのはちょっと興味深い。彼ら ...
岸田教団&THE明星ロケッツ『Blood and Emotions』【これぞまさにバンドサウンドと宣言したいカッコ良さ】
カッコいいバンドサウンドというのを常に探していて、ずっと探しているとどういうのがカッコいいのかが見えなくなる時がある。カッコいいというのは本当に漠然とした概念で、ある人にとってカッコいいものが別の人にとってはまったく響かないなんてこと ...
SUPER BEAVER『予感』
【現在もっとも勢いのあるバンドのひとつ】
現在もっとも勢いのあるバンドのひとつといって間違いないのではないだろうか。春には初の武道館ライブが即日ソールドアウトし、この曲もゴールデンの民法ドラマ主題歌に抜擢されている。ただまあそういうビジネス的な好調不調はどうでもよくて、音楽的 ...
THE YELLOW MONKEY『天道虫』【ライブバンドの真骨頂のようなライブ的MVがカッコいいすな】
キター! イエモンの新曲なので久しぶりに取り上げてみようと思ったんだけれども、なんか吉井和哉のボーカルにエフェクターかかり過ぎじゃないですか。確認しようと思って何度も何度も何度も繰り返して聴くうちに、エフェクターかかり過ぎかどうかはよ ...
中津マオ『WEEKEND』【正統派シンガーの、サクセスストーリーへの険しい道】
鹿児島出身のシンガー。ムーディーな歌声とバックトラックの完成度は十二分なクオリティだといえる。こういうソロシンガーはたくさんいて、そういうソロシンガーばかりが出演するライブもかなり開催されている。そういう中から頭角を現していくというの ...