JUJU『メトロ』
【思い込みや諦めこそが不必要なものだということに気付かせてくれる何か】
美しい。何もかもが美しい。JUJUの歌。小松菜奈の小顔。映像もサウンドメロディも美しい。が、それ以上に詞の世界が描く光景がとても美しい。簡単に変われない自分が嫌い。その自分が変わるきっかけがメトロのパスなんて、そんな単純なものじゃない ...
Himuro『フューチャ』
【こういう音楽に包まれれば、日々は少しずつ明るい方向に向かっていけそうな気になる】
軽やかな歌。希望に溢れる人の歌。フューチャというタイトルが本当にふさわしい。誰にも未来は決まっていないもので、バラ色の未来もあれば絶望に満ちた未来もある。どっちに転ぶかはまったくわからないもので、おそらくほとんどの人はバラ色とまではい ...
THE FULL TEENZ『You』
【サウンド上のファッションのようなもので印象を大きく変えることは可能だ】
京都のバンドTHE FULL TEENZ。数年前のMVではなんか垢抜けない3人組という印象だったのが、このMVではオシャレなこじゃれたバンドという感じになっちゃってて。メガネなどファッションが与える影響は大きいんだなあ。楽曲自体の傾向 ...
LUCKY TAPES『ワンダーランド』
【表現者の姿勢や生き方そのものが音楽になったポップミュージック】
LUCKY TAPESの初レビューが2年半前で、当時はまだその後の活躍が保証されているわけでもなく、すぐに消える可能性もけして小さくなくて、ただただポップだなあと感心したもので。しかし着実に支持を広げていって、今やそこそこ確固とした足 ...
キリンジ『千年紀末に降る雪は』【サンタは時代遅れになったから哀しいのか】
年の暮れになると決まってかけるのがモータウンクリスマスのCDで。楽曲とパフォーマンスのクオリティももちろん素晴らしい名盤なのだが、それ以上にこの季節の音楽としては定番感というのが大切だと思っている。定番というのは世間ではこれを聴くのが ...
Queeness『Bohemian Rhapsody』【断っておこう、これはQueenではない。Queenessだ】
断っておこう、これはQueenではない。Queenessだ。断らなくても判るか。昨今のQueenの盛上がりがスゴくて、完全に乗り遅れた僕としてはひとこと言っておきたいのだ。乗り遅れたのではない、乗りたくないのだ。いろんな人が「ボヘミア ...
ユタ州『虎と太陽』【リセットすることなど不可能な今が、また明日を迎えようとする】
ほぼ3年前に『27歳』でレビューしたユタ州。27歳で夢を見ると高らかに歌っていたユタ州。彼らは何歳になったのだろうか。この曲で彼らは歌っている。「欲しかったものが何なのか今ではもう判らないまま、まだそれでも探している」と。「一体いつか ...
kee『セイグッバイ』【コンプレックスを武器に変えていく過程が見えるような気がする歌】
こういう声をどんな言葉で表現すればいいんだろうか。アニメ声、声優声、スーパーハイトーン、どれも違う気がする。HPでは「SNSで話題の天使の歌声」と書いてあるけれどそれも違うと思う。ピッタリの言葉なんてきっと無くて、どれも「そんな感じだ ...
Wanna-Gonna『それから』【自らの判断で必要最小限の音を生み出すことが出来る人たち】
堂々としたというか、落ち着いているというか。名曲だと思う。まだまだこれからのバンドの曲をつかまえて名曲という言葉は重すぎるのかもしれないが、10年後20年後に彼らがまだこのバンドとして音楽を続けていたなら、振り返ってあれが代表曲だった ...
上田正樹『悲しい色やね』
【生涯歌い続けるし歌い続けなければならないのだろう、大ヒット曲】
先日ふとつけたテレビに上田正樹が出てて、この曲を歌っていた。悲しい色やね。彼の最大のヒット曲だ。感情を込め過ぎるのか原曲の形はもはやほとんど留められていなくて、ある意味スゴかった。かつて淡谷のり子は「ヒット曲が出るとそれを一生歌い続け ...